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札幌〜宇都宮〜東京遠征レポ

2001/03/16〜2001/03/20

 去る3月16日〜20日、カルドの対戦のために、札幌、宇都宮、東京と渡り歩いてきました。
 そんな暇人である私、機械科ボイラーズが送る遠征レポ。
 修学旅行以外で北海道から出たことのない私にここまでさせるカルドセプトというゲーム、人間こうなったらお終いだという見本をまざまざと見せつけてくれることでしょう。


16日〜17日 札幌 [全国組迎撃対戦会]

 16日、仕事が終わった後に真っ直ぐ旭川駅に向かい、特急で札幌へ。
 夜8時頃、札幌のてくてくさん宅に到着。予定通り、早速対戦が始まります。
 今回の対戦は、3月4日に行われた全国大会本選に北海道代表として参加したてくてくさんときゃっとむさんが、「全国大会に出場した我々と対戦させてやろうのだ、ありがたく思いやがれ」という意図で企画したものです(違い過ぎ)。
 揃ったメンツはてくてくさん、きゃっとむさん、私、そして同じ札幌のzephyrさん。
 ということで、とりあえず軽く各人の紹介などを。(敬称略)

<機械科ボイラーズ(略称機ィ)>
 暇だったので遠征を企画したところ、たまたま良いタイミングでこの対戦会のお誘いを受け、参加。
 カルド以外にやるべきことがあるにも拘らずなかなかカルドから離れられず、かなりの重症。

<てくてく>
 北海道小樽予選第2位、全国大会本選2回戦進出。
 かない濃いいたストレーター。
 東京の方に引っ越されるそうで、もう対戦の機会があまりないかと思うと残念です。

<きゃっとむ>
 北海道小樽予選第1位、全国大会本選1回戦負け。
 失礼ながら、聞くところによると最短の1回戦負けだったそうです。
 しかしながら、札幌の対戦会を主催している実力者。

<zephyr>
 青い風の街の管理者。
 最近は詰めカルドの作成にハマっているようです。
 ついていけないレベルに達しつつあります。


 では、いよいよ肝心の対戦の内容に入りましょう。

使用マップ:第2回全国大会
Eカード禁止、30Rで終了、目標魔力5000G

 私の使用したブックはCRAの対戦会のこのマップで使用したものと、ほぼ同じものです。
 細部で調整が入っていますが、基本的なコンセプトは変わっていません。
 ということで、早くもテンペブックであることが露呈してしまい、「世界平和のために」という名目で次々とシャッターで壊されていくテンペスト。いったい私が何をしたというのでしょうか。

 序盤、きゃっとむさんは水、てくてくさんは地、zephyrさんは風で連鎖を作っていきます。
 私もグリーンモールドで地属性2連鎖を作り、うち一つをレベル3まで上昇。
 そんな中、きゃっとむさんにとって、予期せぬ出来事が起こりました。私がほこらに飛び込んだところ、「裏切り」が出て、水3連鎖のど真ん中のリリスが、私のものになったのです。
 これには私もこのリリスをどう扱ったらいいものやらわからず、とりあえず暇つぶしにオルメクのHPを削りに行ったり。
 逃げるきゃっとむさんのオルメク、追う私のリリス。実に微笑ましい攻防だと私は思いましたが、きゃっとむさんにしてみればたまったものではなかったでしょう。
 なかなかいい滑り出しだと思っていたのですが、私のレベル3モールドがzephyrさんのグレムリンフュージョンであっさりと陥落。つうか、最初の手札でフュージョン2枚見えててリンカネしたくせに、まだまだフュージョンを引いてくるとはどういうことですか。完全に騙されましたか。油断させられましたか。フュージョン4枚入りですか。

 中盤、これで私の形勢は完全に不利に。手札には空しくテンペストとソウルスチールが1枚ずつ。zephyrさんの手札にはスワップ。
 このとき私は、「どうせテンペかスウォームを引いてもスワップで潰されるんだから、今のうちにテンペの一発でも撃っておくべきでは?」と悩みます。てくてくさんは、「テンペを撃っても効果が期待できない以上、撃たない方がいいのでは?」と私の凶行を止めにかかりました。悩んだ末、私はテンペを保留。見事なネゴシエイションです。私のような意思の弱い人間がテンペブックなんて使うものではありませんね。
 しかし次のラウンド、引いてきたカードはスウォーム。これには、てくてくさんにも「撃つしかないでしょう」と太鼓判を押されました。いや、今更押されても……。とりあえず不本意ながらも、テンペスト本日初撃ち。
 zephyrさんの番、これはもちろんスワップを私に使うべき場面ですが、あまりにも手札が良過ぎてスワップにためらいが生じています。対する私の手札は、スウォーム以外ゴミカード(だったと思います)。スワップではなく、シャッターならばどれほど良かったことでしょう。しかし、zephyrさんには自分が犠牲になる覚悟ができていたようです。苦渋のスワップスペルを慣行しました。なんと立派な行為でありましょうか。
 そして私の番。引いてきたカードは、テンペスト。

 世の中はかくも残酷なものなのでしょうか。これでは、zephyrさんはまるで犬死にではないですか?
 ハウント状態でもないというのに、もはや私の意思とは無関係にテンペストが放たれます。放たれるしかなかったのです。掃討が完了され、ゲームは振り出しに近い状態になりました。
 この後、zephyrさんが私から仕入れたソウルスチールとスウォームのコンボで、100Gほど稼いでいた姿が観衆の哀れみを誘っていたことを追記しておきます。

 終盤、火の護符を買い込んでいた私は、zephyrさんからスワップでもらったミルメコを火の土地に配置。レベルを上げようかと思いましたが、きゃっとむさんの手札にウェザリングがあることを懸念し、なかなか思いきった行動に出られません。
 とりあえずきゃっとむさんが風の護符を大量に購入した後だったので、彼が風で勝負をかけてくることはわかっていました。
 私も相乗りで護符を買わねば、と思いましたが、気にかかったのはzephyrさんのコラプション。このときのzephyrさんの手札にはコラプションはなかったのですが、引かれたら私に撃ってくることは目に見えています。そこでウィザードアイをzephyrさんに。zephyrさんのブック内容は……セイレーン1枚のみ。
「ええっ!?」
 そう、zephyrさんはリンカネを駆使し、高速で手札を回していたために、ブックの残りカードが1枚だけになっていたのです。これでは、2ラウンド先のドローも全くわかりません。ここにきて大きなミスです。私はドレインマジックとコラプションのダメージを秤にかけ、適当な妥協点で風の護符を購入。しかし、ここで勝つつもりならば、引くかどうかもわからないコラプションのことなど気にかけている場合ではなかったのです……。
 きゃっとむさんは最終ラウンド、ウェザリングで水レベル4リリスを風に変えました。きゃっとむさんはすでに風の2連鎖を持っていたので3連鎖になり、護符の価値は私の予想を越える急上昇。というか、そもそも私にはきゃっとむさんがウェザリングをリリスにかけるという行動が全く予測できませんでした。今にして思えば、当然の行為なのですが……。これできゃっとむさんに逆転を許してしまい、試合終了。

1位 きゃっとむさん
2位 私
3位 zephyrさん
4位 てくてくさん

 ちなみに、プレイ順はこのときの4位〜1位という順番でした。
「まあ、このルールならこういう結果になるよね」とはきゃっとむさんの談。
 しかしながら、今回の勝負は私にとっては勝てていた勝負であり、やはりウィザードアイと護符買いのミスには悔いが残ります。あれは結果論ではなく明らかなミスでした。
 このとき私は、「やはり私の弱点は終盤の詰めの甘さ」であることを自覚しました。したつもりになっていました。
 しかしこの後、東京で同じような(あるいはそれ以上の)ミスをすることになろうとは、このときは知る由もありませんでしたが。

 この後はzephyrさん抜け、たるさんが加わって「貿易都市スネフを見直そう」バトルをやったり、焼き鳥&焼きそばパーティーをやったり、その他いろいろゲームをやったりして翌日までダラダラと過ごさせていただきました。
 スネフはEカードありのルールで、私はうっかりこのレギュレーション用のブックを組んでくるのを忘れており、もうボコボコ。たるさんのバンディット+ビステアコンボを2回くらったり、てくてくさんがベルオブロウを4枚手札に揃えてご満悦だったりしていたのは覚えているのですが、なにぶん真剣味に欠ける勝負だったもので内容自体はあまり覚えていません。とりあえず私は負けました。

 ということで翌日、「北斗星2号」の乗車時間が迫ったところで札幌の面々とはお別れになりました。
 てくてくさんとはもうなかなか対戦できないと思いますが、機会があればまた対戦したいですね。
 駅までの道のりでセイコーマートに寄り、北海道土産に「やきそば弁当」を大量に購入しつつ、札幌を後にして宇都宮に向かう私でした。
 札幌駅で大量の「やきそば弁当」を抱えてうろうろする私の姿は、みっともないことこの上なかったことでしょう。


18日 宇都宮 [宇都宮リープズ杯=3月場所中入り=]

「北斗星2号」に揺られながら宇都宮へ。寝台車では、知人に「もちろん個室禁止な」と言われていたので、安い相乗りのベッドを取りました。駅員に「上のベッドでよろしいですか?」と訊かれ、「はい」と即答。寝台車の上のベッドは、車窓の風景なんて見えやしません。おまけに暑くて寝られやしないではないですか。ええ、それはもう、鉄道の旅を満喫しましたとも。

 宇都宮駅に着くと、あさづけ兄貴氏(以下、単に兄貴)が改札口の向こうで待ってくれていました。
 約1年ぶりの再会です。思わず私の顔もほころび、改札に向かう私も足も速まります。そして改札口に切符を挿入、再会を喜び合おうとしたところ、私の肉体が閉まったままの改札口に激突。お土産に買い込んだ「やきそば弁当」も飛び散ろうかという勢いです。

 いや、別に私が悪いことをしたわけではないんですけど。ただ単に機械が切符を認識するのが遅れただけだと思うのですが。
 しかし兄貴には再会早々、「さすが機ィさん、やはり機ィさんは屈辱ですね」などと笑われる始末。
 こうして、私は兄貴との屈辱的再会を果たしました。

 その後、とりあえず軽く朝食を取り、牌でルン♪♪♪さん(以下、単に牌さん)宅へ。
 早速対戦となるわけですが、その前に各人の紹介を。(敬称略)
 あ、私はもういいですよね。

<あさづけ兄貴>
 カルドセプターズヘヴソの管理者。
 私が兄貴にカルドを教えたのはちょうど1年ぐらい前だったと思います。
 宇都宮に転勤になってからはカルドから離れ気味だったようですが、全国大会予選の対策で自分の掲示板を荒らされまくった悪影響を受け、再び脳を焦がすような思考の世界へと舞い戻った模様。

<牌でルン♪♪♪>
 公式ページの掲示板を見ている人なら知らない人はいないでしょう。
 独自の理論で構成された個性的なブックは対戦していて楽しかったです。


 では、対戦の内容に入ります。
 予定されていた5戦に加え、さらに2戦、計7戦に及ぶ長丁場になりました。


1回戦
使用マップ:SUGOROKU
30Rで終了、目標魔力5000G

 まずはSUGOROKU1戦目。私はこのマップで対人戦をやったことがなかったのですが、前日に札幌でSUGOROKU用に組んだブックがなかなか強かったらしく、パーミッション+リコール、ライフフォース、ショップでアポーツ買いなど非道な振る舞いを尽くした結果、勝利。やってみるとSUGOROKUも意外と面白いですね。


2回戦
使用マップ:ALL JAPAN 札幌
30Rで終了、目標魔力5000G

 麻雀牌を使いマップをランダムにセレクトした結果、これまた私が対人戦をやったことがないJAPAN札幌。
 私が使用したブックは、イマイチ使いにくいドラゴンブック。とはいえ、JAPANは移動の自由度が比較的高いため、簡単に連鎖を作ってすぐにドラゴンを召喚できるだろう、というかなりいい加減な計算が私の中にありました。もちろん、そんな取らぬ狸の皮算用は通用しないのがカルドセプトです。序盤から中盤、恐れていた通りというか予想通りというか、私はクリーチャーをほとんど配置できずに、最下位をひた走ることになりました。
 その間、兄貴と牌さんの間で小競り合いが続きます。津軽海峡では牌さんのケルピーに戦慄し、兄貴のパーミッションが牌さんのレモラに壊され、しかし土地の数が多い兄貴がトップ。
 私はやっとの思いで九州に火の3連鎖を作り、鹿児島にドラゴンを配置。しかし、他に土地をほとんど持っていないという、如何ともし難い状況です。
 そんな中、牌さんが転送円で沖縄にジャンプ。それを見て取った私は、すかさずリコールで城に帰還、周回ボーナスをつぎ込んで鹿児島のドラゴンの土地をレベル4に! このマップをプレイしたことのある人ならば、沖縄の転送円の飛び先が私のドラゴンであることなど周知のことでしょう。牌さんはなす術もなく私に振り込み、一気に私が逆転トップに立ちました。
 兄貴は手札の2枚のマジックボルトで私のイフリートを殺して連鎖を崩そうと目論みますが、2発目のボルトが放たれる前に私がシャッターを引き、辛くもイフリートを守ります。
 これで私の勝ちが見えたかと思われましたが、世の中それほど甘くはなく、牌さんからの報復のジャッジメントに見舞われてしまいました。これで私は1000G以上の損失、代わって兄貴がトップに。私は城にタイムボムを置いたり、兄貴のばら撒きクリーチャーを殺して回ったりと悪あがきをして必死に差を詰めようとしましたが、30ラウンドが終了し、結局兄貴に逃げ切られました。
 この後、遠征から帰還した私がこのドラゴンブックを作り直したことは言うまでもありません。


3回戦
使用マップ:第2回全国大会
30Rで終了、目標魔力5000G

 全国大会公式ルールに乗っ取って行われた3回戦。
 私が使用したブックは、旭川CRA杯や札幌で使用したテンペストブック。だいぶプレイングにも慣れてきたことだし、ここで1つ勝ちを拾いたいところ。
 しかし試合は、ベヒーモスを次々と水土地に召喚し、平均的にレベルを上げていく牌さんのペース。テンペストではベヒーモスを殺すことは困難であり、ここは兄貴との連携プレーで牌さんを崩しにかかるしかありません。
 そして終盤、私がテンペストやアップヒーバルなどで支援し、兄貴がデコイでベヒーモスを潰して行くという作戦が巧を奏し、牌さんを引きずり落とすことに成功します。
 もちろんその後、私がテンペストで兄貴のデコイを葬ったことなど皆様には容易に想像できることでしょう。
 非常に苦しい戦いでしたが、なんとか私が勝利を収めました。


4回戦
使用マップ:ゴザ
30Rで終了、目標魔力6000G

 ここは2回戦と同じく麻雀牌を使ってランダムにマップをセレクトしたのですが、私の提案で「ブックを決めてからマップを決める」というルールが採用されることになりました。私のチョイスしたブックは、zephyrさんの青い風の街「クリーチャーとブック」というコーナーに投稿した、ドッペルゲンガーブック。まあ、いわゆる馬鹿ブックなのですが、プレッシャーやラントラが入っているので、護符戦ならそこそこ戦えるだろうと思います。しかし、セレクトされたマップは、ゴザ。護符、ないですね。

 予想通り、私は終始苦戦を強いられました。スワップで兄貴からヌエとグレムリンを奪い、風連鎖でなんとか形を作るものの、勝負に参加しているような気がしません。
 牌さんは城近くにコカトリスで拠点を築き、兄貴はそこに止まる目を出して、東側ルートを回っています。しかし、なんと2周目にして脱出! 昔、私とゴザで対戦したときに、何度ダイスを振ってもウッドフォークに止まる目を出して4、5周していた頃 と比べると見事な成長ぶりです。
 中盤、牌さんの手札のランプロが私の目に魅力的に映りました。城近くにいる牌さんに対し、構わずにライフフォース。牌さんが城を通過したところで、絶妙のスワップ引き。狙い通りランプロと、さらにクンフーモンクまでも入手し、ついにレベル4の拠点を作ることに成功しました。
「このブック、イケるじゃん!」
 しかし、所詮力及ばず、この試合は牌さんの勝利となりました。牌さんのブックはメデューサ、コカトリス、デッドリィソーンなどが目立った石化ブックで、石化させた後にホーリーブライトでダメージを与えるという個性的なものでした。それにしても、この日はこの試合に限らず、石化の成功率が100%という恐ろしい現象が起こっていました。


5回戦
使用マップ:SUGOROKU
30Rで終了、目標魔力5000G

 再びSUGOROKUでの試合。私が使用したブックは、先ほど使用した専用ブックではなく、汎用ケルピーブック。まあ、コンセプト的には高速周回寄りなのでこのマップでもそこそこ回れるだろうと思っていました。
 1周目、牌さんの手札にいきなりパーミッションとリコールが2ペア! 牌さんがパーミを使ったところで、私は兄貴に「ライフフォースを使うべきでは?」と助言します。兄貴も即座に納得し、牌さんにライフフォース。そして、私が牌さんにスワップスペル。労せずして、私は豪華な手札を手に入れることに成功しました。断じて、兄貴を騙したわけではありません。
 すでに1周を終え、周回ボーナスを手にしていた私は、早くも勝利を確信しました。

 しかし、よもやあのような悲劇が私を襲うなどとは、誰に予想できたでしょうか?
 悲劇は、ジリ貧の兄貴がほこらに飛び込んだところで起こりました。
「魔力交換」
 周回ボーナス直後の私と、ジリ貧の兄貴の魔力が入れ代わったその光景を、いったい誰に信じられるというのでしょうか。
 私は魔力不足で豪華な手札を持て余し、ただダイスを振るだけの男に成り下がりました。
 この後のことはよく覚えていませんが、確か兄貴が勝ったような気がします。
 このときから、私はカルドラ様を敵と見なすことにしました。


 ここで、宇都宮リープズ杯として予定されていた対戦スケジュールは終了。
 時間に余裕があったので、さらに2戦、ラウンド制限なしでフリー対戦を行うことになりました。


フリー対戦1
使用マップ:アリーナ1
目標魔力6000G

 アリーナ1には、魔物が棲んでいる。
 このマップで対戦する度に、私はそのことを思い知らされてきました。
 私はこのマップで過去3回対人戦をしているのですが、全て強烈に記憶に残る負け方をしているのです。
 果たして今回はどのような結末が待っているのでしょうか。

 私の使用ブックは、常日頃から愛用しているバジリスクブックです。重いクリーチャーが多いので、連鎖が作りにくいこのマップでは苦戦を強いられるのは覚悟していましたが、やはりその通りの展開になりました。
 試合は南エリアで風土地を巡り、兄貴と牌さんの戦いといった様相。私は北エリアでダークマスターを召喚してみたりしたものの、すぐにウェザリングをかけられ、カモフラージュで応急処置。その後、全くワイルドグロースが引けず、連鎖を復旧させる見通しは立ちませんでした。
 兄貴が風の3連鎖を確保したところで私がイビルブラストを引き、兄貴のグレムリンを滅殺。ダイスを振ると、ちょうどその土地にクリーチャーを配置できることに気がつきました。しかし、こんなところに何か置いてもすぐに殺されるのは目に見えています。そこで、とりあえずマミーを配置。これなら、むしろ殺して欲しいぐらいです。
 中盤、護符をほとんど持っていないにも拘らず、土地レベルを上げていく兄貴。牌さんが風護符を70持っているので、このままでは牌さんの利益になるだけです。私は途中まで、バジリスクを使って風土地に攻め込み、牌さん、兄貴共々叩き落そうと腹黒いことを考えていたのですが、どうやら南エリアにバジリスクを召喚できそうになかったので、仕方なく兄貴にレベル上げを控えるよう勧告しました。
 それでかどうかは知りませんが、牌さんが自力でレベル5の拠点を築き上げました。しかし、兄貴がその牌さんの拠点をグレムリンで奪取! が、これで護符の価値がさらに上がったため、牌さんはそれほど沈むことにはなりませんでした。
 終盤、兄貴と牌さんのダイスの振り合いとなり、先に城に着いた方が勝ちという形になりましたが、ここはさすが兄貴、予想通りの牛歩でなかなか城まで辿りつけません。
 そんな中、私は密かに兄貴のレベル5グレムリンを攻略する準備を整えていました。グレムリンの両脇に配置しておいたコカトリスとクレリックの、石化→即死という連携攻撃で、兄貴のグレムリンを倒すことに成功したのです! これで風の連鎖も崩れたので、護符の価値も下がって牌さんのあがりもなくなった、勝負はこれからだ!と、私は希望を抱きました。
 しかし、数字を見ると、牌さんの総魔力にそれほどの変化はありません。相変わらず目標魔力6000Gを越えています。なぜ?と思って注意してみると、私のマミーとレベル5クレリックで、風の2連鎖になってしまっているではありませんか! まさか、あのとき何気に配置したマミーが生き残り、こんな形で仇になるとは!
 試合は結局、そのまま牌さんが勝利を収めました。やはり、アリーナ1には魔物が棲んでいたようです。ただし、今回魔物に憑かれたのは私ではなく、兄貴のようでしたが。


フリー対戦2
使用マップ:LGヲ入手セヨ!
目標魔力5000G

 本日のラストマッチ。私の使用ブックは、コアティとフレイムウィビルを中心とした獣ブック。まあ、コアティはともかくウィビルには全く期待しておらず、単なるばら撒き用員ぐらいにしか考えていなかったのですが、今回このブックは思わぬ展開を見せることになりました。
 序盤、牌さんの手札にコアティ。まさしく獣ブックそのものであり、見事に私のブックコンセプトとかぶっています。私の経験上でも、獣ブック同士でかぶったのは初めてでした。これは一見、お互い侵略能力が高まる諸刃の剣のように見えますが、一人獣ブックではない兄貴がかなり不利であるため、狙いをある程度牌さんに絞れるために敵が減ったということになり、ある意味ラッキーだったと言えるでしょう。
 しかし、かぶったのはコアティばかりではありません。なんと、牌さんの手札に、フレイムウィビルがドローされたではありませんか! カルドをやっていて、ウィビル同士でかぶることなんて一生ないだろうと思っていました。夢のような瞬間です。私は思わず牌さんに手を差し出し、ガッチリと握手を交わしてしまいました。
 さらに次から次へと、キメラ、トウテツなど普通なら考えられないようなクリーチャーまでものの見事にかぶってしまい、兄貴には「あんたら、思考回路が同じですか」などと笑われる始末です。
 試合は、兄貴の配置したヌエの応援もものともしないコアティの侵略能力により、中盤以降私と牌さんのマッチレースに。通常ならば「これさえあれば安心」というグレムリンアムルも、全く役に立ちはしません。兄貴が唯一安心して土地を任せられるクリーチャーはアンシーンだけでしたが、そのことに気づいたときにはもはや如何ともし難い状況でした。侵略の応酬の末、最後は私と牌さんの両者が目標魔力を達成し、ダイスの振り合いで私がなんとか勝利をもぎ取りました。
 そういえば、かぶっていてなおフレイムウィビルはあまり活躍しませんでした。期待していたのですが、残念です。


 さすがに7戦もやると疲れもピークにきてしまったので、この後は私は宇都宮のホテルに泊まり、明日の東京での戦いに備えて鋭気を養うことにしました。晩飯はホテルの地下の和食屋で餃子鍋(宇都宮の名物は餃子。なぜ?)を食べたのですが、一人で食べる鍋はとことん空しいものですね。味は美味しかったです。うむ。


19日 東京 [VS チーム「美味しんぼ」]

 本日は今回の遠征の最終決戦、カルドセプターズヘヴソ「蹂躙記録」で激論を繰り広げた準水との対戦です。
 しかし、この日は平日なので準水は当然仕事、さらに準水は哀れにも祝日である翌日までも昼から出勤しなくてはならないとのことでした。
 よって、対戦はこの日の夜中、準水の仕事が終わるのを待ってから、という予定です。
 日中はものすごく暇だったので、上野公園をブラブラしたり(動物園は閉まっていた)、映画を見たり、秋葉原でブラブラしたりしてましたが、別に東京まで来て楽しまなくてはならないようなことは、私には見つけられませんでした。
 仕方なく破戒録カイジ2巻を買って、その辺の公園で新聞を広げるサラリーマンの方々と一緒になってカイジを読みふけったり。
 充実していた時間は、待ち合わせのゲーセンのオールドゲームコーナーにあった、ムーンクレスタとR−タイプを猿のようにプレイしていたときぐらいだったと思います。スパ2Xもあったのでやりましたが、ブランカを使ってCPUの4人目に負けるという失態を準水に見られ、ただ屈辱を受けただけでした。

 というわけで準水との再会を果たし、いざ準水宅へ。準水と一緒に、私がお土産にと持ち込んだCRAの(恥ずかしい)対戦を記録したビデオテープを見ているうちに、チーム「美味しんぼ」の面々が到着。ようやく対戦と相成りました。
 それでは、チーム「美味しんぼ」のメンバー紹介を。(敬称略)
 最近は、全員PSOにハマっているようです。

<準水>
 私の高校時代のスト2繋がりの友人。当時の肩書きは「ヒゲ・ハゲ・デブをこよなく愛する詰め甘男兼クソゲー評論家」。
 日頃のゲームのトータルプレイ時間は計算間違いではないかと思うほど。

<トシオ>
 第2回全国大会新宿さくらやホビー館での予選では、決勝に進出したものの惜しくも敗退したとのこと。
 何やら貫禄と勢いの感じられる方でした。

<たろへい>
 知的な解説系?といった感じの方でした。プレイングの上手さは一番だったと思います。


 メンバーはもう1人来ていたのですが、終始寝ていたのでよくわかりませんでした。
 次の機会があったら対戦したいですね。


使用マップ:転送×転送!
30Rで終了、目標魔力5000G

 話を聞くと、準水達はしばらくカルドから離れており、第2回全国大会の予選がキッカケでまたカルドを始めたものの、最近は本当に予選マップの「転送×転送!」だけしかやっていなかったとのこと。
 そんなわけで、予選と同じルールで「転送×転送!」で対決することに。まさか、ここに来て再びこのマップをプレイすることになるとは思いませんでした。私はブックを用意していなかったのですが、ブック構成はだいたい記憶していたのですぐに作成を終え、対戦開始。

 1ラウンド目、私の手札にいきなりライフフォース。プレイ順は準水、私、たろへいさん、トシオさんという順番だったので、たろへいさんとトシオさんのいずれかにライフォを撃たざるを得ないという決断を迫られました。しかも、このときの私の手札は 全てスペルカードであったため、他の誰かがライフォを手にした瞬間に格好の餌食となってしまうという状況です。私は判断の材料もないというのに意味もなく悩んだ後、たろへいさんにライフォを撃ちます。たろへいさんの番、手札にはライフォなし。トシオさんの番、手札にはライフフォース。

 因果応報というべきか、1ラウンド目からライフォ状態に陥った私は絶望に襲われました。
「せっかく北海道から来たのに、もう負けが決まったんかい」などと、口を開けばボヤキが出るというありさまです。
 城に戻れたのは10ラウンド辺りだったでしょうか。まだまだ挽回可能なラウンド数でライフォ状態から復帰できたのは幸運だったと思います。

 中盤、トップ目のトシオさんが集中攻撃に襲われます。ライフフォースをかけられ、アポーツで引きずり回され、マジックボルトでデコイを殺され、一気にトップから転落。さらに、私がパーミッション→転送円上で他人リコールという状況で、他に適当な対象がいなかったためにライフォ中のトシオさんが狙われるという不運。やはり序盤でトップに立ってしまうとこうなるという、典型的な例を見せつけられた気がします。
 その間、激戦区の上エリアでは小競り合いが続いていましたが、クリーチャー戦をほとんど想定していない私のブックではその中でやっていけるはずもなく、細々とドリアードとアルマジロで2連鎖を作り、そのまま終盤戦へ。
 ちなみに、このマップを攻略したことのある人なら周回ボーナス前に城エリアに戻った時点で、もはや条件反射的にホーリーワードXを使うように訓練されているはずですが、準水はリコールが3枚かぶってしまったことに動揺していたのか、この場面でワードXの使用を忘れるというミスを犯していました。やはりラグオルに潜り過ぎです。

 その準水が、城エリアにレベル4グレムリンの拠点を作ることに成功。しかし、その直後にレイスを引いてほくそえむ私。見ると、かつて私のブックのレイスを侮辱していた準水が、私のレイスに怯えまくっているではありませんか? いったいどうしたというのでしょう。結局、私はそのグレムリンの土地に止まることはなかったのですが、マニュアル通りに強いと言われているクリーチャーだけを使っていればいいわけではないという実例を垣間見て、私は意味もなく勝ち誇っていました。
 しかし、問題は別のところにありました。その準水のグレムリンの隣には私のアルマジロがいたのですが、私は終盤、自分がトップという状況で大量の現金を手にして、この土地のレベル上げをせざるを得ない状況にあったのです。
 一応、レベル5まで上げられるだけの現金を手にしていたのですが、そこまでアルマジロにつぎ込んでしまうと隣の準水のグレムリンが攻めてくるかもしれません。レベル4なら奪われても損をするのは準水であるため、攻められる心配はなく、比較的安全な策と言えるでしょう。しかし、それでは2位との差をあまり広げることができません。悩んだ末、プレッシャーに臆した私はレベルを4まで上げるに留まりました。

 その後、最後の逆転を狙い、たろへいさんとトシオさんが上エリアで熾烈なリトルグレイの土地の奪い合い。
 ここから先は目まぐるしいシーソーゲームとなります。
 たろへいさんの誘拐が決まり、トシオさんの誘拐は失敗、案の定私はたろへいさんに逆転されてしまいました。しかし、私も絶妙のダイスで右エリアの地土地にアルマジロを配置して3連鎖とし、再逆転。ところが、またしてもたろへいさんの誘拐が立て続けに決まり、再々逆転。そして30ラウンドが終了。たろへいさんが1位、私は2位に終わりました。
 数字を見ると、例え私がアルマジロをレベル5まで上げていたとしてもたろへいさんには届いていなかったのですが、結果論とはいえレベル5まで上げていた方が勝つ確率が高かったのは事実です。しかし、さすがに全員このマップをやり込んでいただけあって、非常に面白い勝負でした。
 そして、せっかく用意しておいたビデオ録画を忘れていたのに気づいたのは、このときです。


使用マップ:第2回全国大会
30Rで終了、目標魔力5000G

 私は「普通の対戦がしたい」と提案したのですが、皆が「全国大会でやってみたい」と言うので、全国大会公式ルールで勝負をすることに。というわけで、またもや私のテンペストブック登場。試合開始直後、またしてもビデオ録画を忘れており、1ラウンド目の途中で慌てて録画ボタンを押すという一幕があったことを付け加えておきます。

 内容については、かなり不本意な私の圧勝であったため、あまり書くことがありません。バンディットの隣にウルフ(しかもウルフ)を置いたり、ファンタズムを消すためにランプロをかけてくれたりと、私以外の皆が「このマップに慣れていない」では済まされないミスを連発。あまつさえ、私はソウルスチール+テンペスト+スウォームのコンボを完璧に決めてしまいました。というか、私以外の全員がシャッターもスワップも入れていないというのはどういうことですか。トシオさんに至っては、パーミッションすら入っていないというありさまです。
 これではあまりにもまずいだろうということで、私以外の全員がブックをその場で組み直し、再試合を行うことになりました。  私を除く全員が、「ラグオルに潜り過ぎていた……」と反省していたのは言うまでもありません。


使用マップ:第2回全国大会
30Rで終了、目標魔力5000G

 というわけで、ブックを組み直して再試合。私だけは前のテンペストブックをそのまま使用。ネタバレしているのはどうかと思いましたが、他にこのマップ用のブックを用意していなかったので、仕方がありません。
「まあ、ちょうどいいハンデだろう」と、このメンツを完全にナメてかかっていたのが、今にして思うとこの勝負の最大のミスの原因だったのかもしれません。が、このときの私にはそんなことには気づく由もありませんでした。

 序盤、トシオさんは地、準水は風、たろへいさんは水で連鎖を作っていき、私は1人だけ土地をほとんど持っていないという状態に。まあ、クリーチャーが6枚しか入っていないブックなので、これは仕方ないところなのですが。
 中盤、私の手札に例の虐殺コンボが揃いました。早速ソウルスチールを使う私ですが、直後に運悪くほこらに止まってしまい、「アイテム使用不可」の呪いを受けてしまいます。アイテムの使用などどうでもいいので、ソウルスチールを消さないでください。またしてもカルドラ様は私の敵ですか。
 こうしてスチールが消えてしまったものの、他にやることもないので、仕方なく私は虐殺コンボを発動。と思いきや、今回はキッチリ準水とたろへいさんがオムニポーテントのHP回復でテンペストに対処してきました。言い忘れていましたが、公式ルールではオムニは反則です。

 しかし私は再度のテンペ引きで、今度こそクリーチャーの大多数を殲滅。2体のドレインローパーで火の2連鎖を作り、ずっと気になっていた準水のコラプションをシャッターで破壊して火護符を70買い、やっと勝負できる体勢を整えました。
 ところが終盤、もはやマネーゲームのことしか考えていなかった私は片方のローパーだけを集中してレベル上げし、もう片方のローパーをトシオさんのスチームギアに殺されるという愚を侵します。しかし、そのトシオさんも直後に私のレベル5ローパーにハマり、一気に私が有利に。
 有り余る金を手にして勝利を目前にした私は、最終ラウンドにトドメとばかりに追いすがるたろへいさんの水連鎖をワイルドグロースで潰し、護符はなんでもいいと考えて適当に地護符を買いました。

 ところが、私はこの終盤、ずっとたろへいさんの手札にウェザリングがあったのを忘れていました。なんということでしょうか。たろへいさんはワイルドグロースの報復とばかりに、私のレベル5ローパーの土地にウェザリングをかけます。当然、ファンタズムでウェザリングを防げるはずはありませんね。護符の価値が−800とか表示されていたような気がします。気がつくと、準水がタナボタの1位を手にしていました。
 ビデオデッキの録画時間の表示が、無情にも正確に時を刻んでいます。こんな、こんな負け方を、よりによってビデオテープに残してしまうとは! 恥ずかしい思いでいっぱいです。
 先日にCRAの対戦を録画したときといい、なぜビデオに残そうとするとこのようなみっともない試合結果となりますか? 東京編のレポートを書くのが遅れたのは、この忌まわしい敗戦が脳裏にこびりついており、思い出すのも苦痛だったからに違いありません(言い訳)。


 翌日、羽田〜旭川の便で旭川へ無事帰還。秋葉原でうっかり買ってしまったPS2がやたら邪魔だったのを覚えています。
 今回の遠征で思い知ったことは、自分の「詰めの甘さ」でしょう。「白黒をつけるタイミングが一つも二つも早い。ビギナーは耐えられない」のです。(C)カイジ
 今後はこのことを胸に留め、より一層カルドセプトに精進することを誓いました。
 そのおかげでボイラー室の更新が以前にもまして止まることになろうとは(以下略)


[おわり]

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