BIOHAZARD   CODE:Veronica
カプコン¥6800−

ドリカス版バイオハザード第一弾。コード:ベロニカです。
「第一弾」とか言っても、これ以後続編が出るかどうかは知らないけど。

今回の主人公はバイオ2の主人公でもあったクレア・レッドフィールドと、
バイオ1の主人公、クリス・レッドフィールドのバカ兄妹二人。

今作はハードがドリカスに移ったこともあり、グラフィックはキレイなものになってます。
まず背景が全てポリゴンになり、ある程度自由なカメラワークが出来るようになった。
とは言えやはりバイオの売りは固定画面、基本的にカメラは固定されていますが。
キャラクターのモデリングもキレイになったので、イベント等がムービーに頼らなくても
結構見れるものになってます。とりあえず見た目はかなり向上してます。

が。

このバイオ、何か大切なものをどこかに捨てて来てしまったようです。
何て言うかね。恐くないのよ。
元々バイオシリーズってのは、恐さはあまり無いものではあるんですがね。
驚くというか、ドキッとする感じが強くてね。心臓に悪い感じが良かったんですが。
今回、敵が出て来る前に何らかのアクションかイベントがあるもんで。判っちゃうのよ。
敵が出て来るのが。恐くねーってばよ、それじゃ。
敵が居る場所の扉を開ける時に、なんの前触れもなく心臓の鼓動音入れたって
しょうがないでしょ。バレじゃん、それ。
「何か有りますよ、居ますよ」って教えちゃったらダメでしょ。
演出は今回は最悪だと思う。恐がらせるのが目的だとすればね。

それよりも最悪なのがキャラクターたち。何がダメかって、
どいつもこいつもへっぽこ過ぎる。

まずクレア。
牢屋から出て、墓場に入った所でゾンビに囲まれるんですが。
あろうことか彼女は腰を抜かしやがってくれます。何故に今更?
あんたゾンビなんか比較にならん様な怪物を吹っ飛ばして来たじゃないの。
腰を抜かすヒマがあったら逃げなさいよ。丸腰なんだからさ
物を調べた時の文章もマヌケ。見ただけで片目の無い事が判る人体模型を調べると。
「精巧な人体模型がある。何かが足りないようだ。」
アホか!!見てわからんか!!足りんのは貴様の脳ミソじゃ!!
と、思わず画面に向かって突っ込んでしまう様なテキストを見せつけてくれるのでありました。

そして兄、クリス。へっぽこ妹の兄もやはりへっぽこ。
彼はもう、最初からへっぽこぶりを見せつけてくれます。
孤島に潜入する時、彼は豪快にもロッククライミングでやってきます。
このまま進めば彼は凄い奴なんですが、あろうことか!!ヤツは!!
(おそらく)装備が山ほど入っていると思われるバッグを海に落としてしまうのです。
このせいで手元に残ったのはハンドガンとナイフと救急スプレーだけ。
あなたアホですか!もっとしっかり括り付けておかんかい!!
とまあ、突っ込みたくもなりますよ。

次、バイオ1にも出てきたウェスカー。
1でクリスに邪魔をされたおかげで作戦が台無しになり、クリスが嫌いなようで。
今回は人体改造までしてクリスに向かって来ます。
マトリックスか、はたまたファイナルファイトのロレントかってな勢いで残像を付けた攻撃。
片手でクリスを持ち上げ、そりゃもう圧倒的なパワーとスピードでクリスを追い詰めて来ました。
最初は。
2回目の登場である、アレクシアとの対決シーン。
彼はアレクシアに手も足も出ず、ヘロヘロになりながら逃げて行くのです。
しかも彼の出番はこれで終わり。
あんた何しに来たの?もしかして顔見せだけ?

さて、今作のへっぽこ大王。新キャラのスティーブ・バーンサイド君。
彼のへっぽこぶりは今までの誰よりも凄まじいのです。
もうクレアに迷惑かけまくり、足引っ張りまくり。
「お前、もういらん!消えろ!」そう叫びたいほどに。
第一のへっぽこ。ゴールドルガーを取るとトラップが発動するという部屋。
「へるぷみぃぃぃぃぃぃぃ」
スティーブの叫び声がするから行ってみれば、ヤツが部屋の中で苦しんでいるのです。
ゴールドルガーを両手に握りしめて。
ルガーをもどせば部屋から出られる、という発想が彼には無かったのでしょうか。
トラップを解除して部屋から出してやると、その恩を忘れて彼は何処かへ行ってしまうのでした。
ゴールドルガーを両手に握りしめて。

スティィィィィィィブ!!!

第2のへっぽこ。掘削機で岸壁に穴を開けて、基地から脱出を試みるクレアとスティーブ。
「まかせとけ、これで脱出できるぜ!」意気揚々とスティーブは言います。
が、次の瞬間ヤツは!
何とまあクレアに見とれて操作を誤りやがって、結局穴が開いたのは岸壁じゃなく毒ガス管。

スティィィィィィィブ!!!

第3のへっぽこ。アレクシアに色々いたづらされたのか、彼はバケモノになってしまいます。
この時点でもうどうしようもなくへっぽこなのですが。何とまあ。
ヤツはビルドアップされた肉体を誇示しつつ、
バカでっけえ斧を振り回しながらクレアに襲いかかって来る
のです。
しかも。ヤツはこっちがいくら攻撃しても死にやしません。
更にヤツの攻撃をこっちが2回食らうとそれだけで死にます。

スッティィィィィィィィィィィィィブッ!!!(T_T

それでも上手く逃げ延びることができると、突如イベントへ。
ヤツは一瞬自我を取り戻し、アレクシアの触手に襲われたクレアを助けるのです。
触手による致命傷を受けたスティーブは、元の姿に戻りクレアに愛の告白をして絶命。
貴様何のために出てきたんだ?かけたのは迷惑だけか!

ヤツのへっぽこぶりはハンパじゃありません。あの火引弾もかくや!という勢いです。
どうしたものでしょうか。バイオ1のレベッカも結構なへっぽこぶりを見せてくれましたが、
彼女はそれなりの活躍をしてくれました。弾けないピアノを頑張って練習したり、
毒に冒されたクリスを助けるために血清を取りに行ったりしてくれました。
ハンターに首を刎ねられたりもしました。STARSの新入り故のへっぽこだったのです。

比べてヤツは何でしょう。ワガママ言って困らせてみたり、変に色気出して迷惑かけたり。
揚げ句の果てには死んでみたり。
もはやヤツにかける言葉も情けもありません。有るわけがないのです。
ヤツの墓標には是非ともこう記しておきたい。
「役たたず、ここに眠る」
と。


ヤツのへっぽこぶりはこれぐらいにして、ゲームは。
怖くないってのは先に書きましたが、何といっても敵に対する恐怖感が本当に無い。
コレにつきます。
全作通しての強敵、ハンター。クリティカルで首を刎ねられる恐怖は相当な物でした。
が、今回は全然。何といっても出現率が低いこと。
初期配置の数が手に入るマグナムの弾全部の数よりも少ないってんだから。
サーチャーに反応して出て来るハンターは、操作に慣れれば出さずに済んじゃうし。
ていうか。それ以前に出て来ても怖くないしね。確かに強敵は強敵なんだけども。
ランダムエンカウントな敵に成り下がっちゃってるのがなあ・・・・

で、ラスボスのアレクシア。何て言うか。鬱陶しいだけ。
足元うろつくチビどもが。
あと、第2形態にリニアガンが当たりにくいのも面倒くさいね。
つーか、出番これだけ?もう少し何とかならんもんかね。見せ場ないじゃん。
もっと見てて恐怖を感じさせられるような演出が欲しかったよ。

隠し要素はバトルモードだけ。バイオ2のハンクとかバイオ3のマーシナリーズみたいなもん。
基本的に弾が無限で、タイムアタックなのな。イマイチ。
ただウェスカーが武器がナイフ一本という、これ以上無く漢らしい仕様で良いかな。
あとノーマルをSランククリアで、毎回恒例のロケットランチャー。
恒例すぎて驚きもしないですね。他に何かないんかい。


今作、ボリュームはあるんだけど。全体の出来としてはイマイチです。
バイオ3がかなりオレ的に評価低かったんだけど、それと張るね。
ただドリカス級のハードであればこれだけの表現が可能、って点は良くわかりました。
PS2で出るとかいう噂のバイオ4はどういったものになるのか?
またこんな出来だったら最悪ですな。まあ出たら出たでまた買っちゃうんだろうけど。




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