Marialbum2000
1919・6・19
ネオンサインを見上げながらお前は呟く。
「忘れていたわ誕生日なんて・・・・。」
唇を歪ませ煙草の煙を吐き出すとこう続ける。
「誕生日なんて墓石に刻むぐらいしか役に立たないわ。」
そりゃぁないだろう?
お前が生まれて来なかったら、
今こうして俺は誰に愛を囁けばいいってんだ?
俺の眼を見てくれよ。
この真っ赤な薔薇の花束が冗談なんかじゃないって判るだろ?
本当にお前に出会えた事を感謝してるって。
笑うなよ。
今日じゃなきゃこんなクサイ台詞は俺だって言わないぜ。
まいったね、こんな小娘相手にこの俺が。
勝手に惚れちまった俺の負けだって言いたいんだろう?
"Happy birthday my sweet little sixteen!"
The man in New York City
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