「自分の使用している福祉機器について」
高橋弘(C5・6、東京都府中市)
●手動車椅子「QUIKIE 2HP」
(株)アクセスインターナショナル 東京都板橋区大和町23―3 福井ビル
■ 会社案内 http://www.accessint.co.jp
■ 通販サイト http://www.webclub.ne.jp/access
北海道地区代理店 有限会社ジェイプランニング(担当:澤井)
札幌市中央区南八条西10-1277-11
電話:011-520-8060 ファックス:011-533-0043
所沢の国リハに入院中、1台目の自分の車椅子を作った後に「ここをこうすれば良かった」「ぜんぜん体にあわない]という人が多かったので、後から自分の体にあわせて調節のできるアメリカ製スポーツタイプ車椅子のQUIKIE 2HPを選びました。
具体的にどんな所が調節できるかというと、キャスターの前後の位置3段階、キャスター角の調整、フットレストの高さ6段階、背もたれの高さ4段階、後軸の高さ3段階、後軸の前出し0〜約10cm、キャンバー角の調整0〜7度、トーの調節で、各段階は1インチ(2.5cm)刻みです。
ほとんどの部品がボルトナットでとまっているだけなので、簡単にセッティングできます。また、フレームは永久保証、色やオプションパーツが豊富で、フットレスト、キャスター、アームレスト、ブレーキ、タイヤ、ホイール、ハンドリムが何種類もあり、自分の好みにあわせた車椅子にすることができます。ちなみに僕の車椅子はゴムコーティングハンドリム、延長ブレーキレバー、スポークカバー、サイドガード、バータイプのアームレストをつけ、車椅子自体の重さは約15kg、値段は約30万です。
実際にこいでみると重さは感じず、スポーツ用だけあってかなり操作がし易く、とても満足のいく車椅子です。クイックリリースなので簡単にタイヤが取り外せ、車のトランクなどに楽にしまうことができます。
●電動車椅子「e−fix」
(株)アルバジャパン 横浜市神奈川区神奈川2-14-17 高島ビル
エ 045―461―3461
「e」はエレクトロニクス、「fix」はドイツ語で付加する、つまり「e−fix」とは電動化するという意味で、手動の車椅子を電動化するドイツ製のシステムです。
アルバジャパンではスウェーデンのスカンジナビアモビリティー社の車椅子のフレームにe−fixの電動化システムを取り付けた「スペリア」というモデルを売っていますが、僕の車椅子はアメリカのインバーケア社(アクション)のスタイル(手動)にe−fixの電動化システム、スペリアの空気入りのキャスター、アメリカのクイッキィー社のアームレストを取り付けました。
ほとんどの電動車椅子はサイズが決まっているものしかありませんが、手動型の車椅子をベースとするため、今自分が使っている手動車椅子を、または自分の気に入ったフレームをベースとして電動にできるので、自分に合ったものを作ることができます。重さは電動化システム全体で約30kgなので、普通の手動の車椅子とあわせて40〜45kgになります。
良い点を挙げると、電動化システムがすべて取り外しできるので、普通乗用車に乗れる。簡単にコンピューターのセッティングができる(最高速度、加速度、コントローラーの感度、旋回性)。充電器が非常に小さく軽いので旅行などに便利(ティッシュの箱より小さい)。メンテナンスがいらず、シールドバッテリーなので飛行機にも楽々乗れる。振り子式のウィリーバーは段差を乗り越える時、階段、エスカレーターでも邪魔にならない。コントローラーがスイングアウェイできる。(オプション)スポットターン(左右のタイヤが逆回転し、その場で360度ターンできる)ができるので、エレベーターなどの狭い場所でも向きが変えられる。
悪い点は、後輪がノーパンクタイヤなので路面からの衝撃を受け易い。コントローラーの内部に水が入りやすく、後輪の軸の中にコンピューターの基盤があるので雨の日には故障のもとになるのでほとんど走れない。既製の電動に比べて後軸の位置が前なのでバランスが悪く(ウィリーしやすいが、ウィリーバーが付いているので転倒しない)、坂道、段差に弱い。値段が高すぎる。(約100万)
●室内の移動
ベッド ⇔ 車椅子 「MEIDENパートナー隅っ子」
北海道地区総代理店『西澤電気工業』 札幌市厚別区青葉町15丁目6ー29
エ 011ー894ー6455
床走行式リフトは場所を取るし、部屋と浴室が離れているのでレールを長くしなければならない天井走行式では、都営住宅ということや工事が大変なので、また病院では普通のアーチ型のパートナーを使っていて、ベッドから車椅子に移る時に決まった位置に車椅子を置かなければならないこと、2本の柱の下の土台の部分が長細く出っぱっていて邪魔になることなど不便な所があったので、パートナーの「隅っ子」を選びました。設置のし易さ、値段ではアーチ型のパートナーがお得です。
「隅っ子」は取り付け工事がいらず、4.5〜8畳の部屋まで対応し、部屋の四隅の4本の柱の内側なら、どこからでも移動することができます。車椅子を室内用と室外用に使い分けている場合には、向かい合わせて2台を置くことができるので、いちいち車椅子を動かす必要がありません。
ベッド上で体を上下左右に動かすことや、着替えのときに足だけ吊り上げてお尻を浮かしてズボンを楽にはかすことができます。また、かかとを吊り上げて足を伸ばしておくこともできます。
少し圧迫感がありますが、部屋の四隅に柱があるので壁の面に本棚等を置き普通に使えます。ただし、天井近くをレールが通るので、吊り下げ型の蛍光燈は使えません。
●浴室内での移動 「ミクニ マイティエイド80」
(株)ミクニ 東京都千代田区外神田6―13―11
エ 03ー3833ー9548
このリフトは取り付け工事がいらず、天井側に設置する4本の突っ張り棒で支えています。動力は水圧で、水道の蛇口にホースをつなげ、単3乾電池2本のリモコンで動かします。
水圧ということで力不足のように感じられるかもしれませんが、普通の電動のリフターとまったく変わりません。僕の家のような狭い都営住宅でお風呂に入れることだけでも驚きなのに、もっと狭いユニットバスでも使うことができます。支柱を立てる位置により多角節になっているアーム部が浴室の外まで出てきます。自分以外の人がお風呂に入る場合には、アーム部を壁のほうに寄せてしまえば邪魔になりません。
水圧の低い所では使えないという欠点がありますが(最小必要水道圧2kg/C)、同じ形をした電動タイプもあり、お風呂場以外にも設置ができます。80kgまで吊り上げ可能です。
●屋外での移動
(A)家の出入り 「段差解消リフトK−129」
(株)コイケ 神奈川県平塚市四之宮73 エ0463-23-3996
僕の家は一般の都営住宅なので1階とはいえ数段の階段があるし、ベランダは高さが約1mあり、それだけの長いスロープを置けるスペースがないので、介助者が楽な電動のリフトを付けました。
排水工事の必要がなく、コンクリを打つだけで屋外に簡単に設置できます。キーがあるのでいたずらされず、下に何かはさんでも自動的に止まる安全装置が付いています。詳しい重量制限はわかりませんが、介助者も一緒に乗ることができます。
手動に切り替えられないまったくの電動なので、停電時、故障したときには使えなくなることと、洗濯機のような音がするので、夜遊びの時にはちょっと気を遣わなければならないことが不便な点です。
(B)車の乗り降り 「カーリフト」
(有)東山電機製作所 兵庫県飾磨郡夢前町前之庄ミドリ丘2-864-57
エ 07933-6-2757
ハンディキャブ(リフトやスロープを装備したワンボックスカー)は、車椅子のまま乗り込めるので車に乗ること自体は楽ですが、個人で購入するには値段が高く、天井の圧迫感、景色や前方も見づらく、信号で急に止まるときに体の用意ができずに上半身が倒れてしまうこともあり、また2人で乗る場合には離れてしまうので運転中は何も頼めず一度止めなくてはなりませんが、カーリフトで助手席に座るとすぐに物が頼め、違和感がなく、景色も信号も道路標識もしっかりと見ることができます。普通の車のシートなのでリクライニングも簡単です。僕の場合はトヨタのスターレットに取り付けました。
カーリフトは普通の車用のキャリアの上に固定をします。キャリア1本の限度は約40kgなので、リフト自体の重さは約30kg、吊られる人の重さ(80kgまで)を足した合計によりキャリアの本数を決めます。3本以上にした方が屋根への負担が少なくなります。
乗りおろし自体は5分ぐらいでできますが、車椅子の積み下ろしに手動(クイッキー2HP)は5分、電動(e−fix)は10分、計10〜15分かかります。乗る方、乗せる方ともに慣れるまでは時間がかかります。普通の乗用車であれば4ドアより2ドアの方がドアが広いので乗り易く、また、後ろのドアが広く車椅子をたたむ必要のないワゴン車であれば、ほとんどハンディキャブと変わらない時間で移動できます。車のシートの上には褥瘡予防のために3cmのROHOを敷いています。また、体を吊るスリングシートは付属のものではなく、ケアメディックス(エ
03-3837-0551)のスリングシート(Mサイズ、ローバックタイプ、閉脚式、約3万円)を使用しています。
1997年、北海道頸損連絡会かわら版への寄稿から