北国の頸髄損傷・重度脊髄障害広場
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iPS細胞など活用、再生医療実現へ3省連携
 政府は、iPS細胞(新型万能細胞)など日本発の画期的な研究成果を生かして再生医療の実現を急ぐため、基礎から臨床応用まで幅広い段階の有望な研究を選び、一体的に支援する「再生医療実現化ハイウェイ構想」をまとめた。
 1月に内閣官房に新設する「医療イノベーション担当室(仮称)」を司令塔に、文部科学省と厚生労働省、経済産業省が連携して研究を加速させる。新構想では、医療イノベーション担当室に3省や大学、産業界から人材を招集。研究の進捗状況や知的財産権などの情報を集約し、3省と共有する仕組みを導入する。10~15年先の実用化を見据え、研究予算を支出する重点分野の絞り込みなどを進める方針だ。
(2010年12月31日  読売新聞)


富弘美術館に「お役立て下さい」匿名寄付5千万
 手足に障害を持ちながら、口にくわえた絵筆で詩画を描く星野富弘さん(64)の作品を集めた「富弘美術館」(群馬県みどり市)に現金計約3000万円が入った封筒が届いた。
 同館を運営する市が14日発表した。寄付の意思を示すメモが添えられており、市は、匿名による善意と受け止め、同館運営に役立てる方針。ほぼ同時期、姉妹館の熊本県芦北町立星野富弘美術館にも2000万円が届いたという。
 富弘美術館などによると、今月10日、A4サイズの茶封筒が二つ郵送で届いた。輪ゴムで止めた1万円札の束が入っており、100万円分の束が計19個と、101万円の束が一つ入っていた。13日にも計1000万円が入った封筒が一つ届いた。
 いずれも差出人の氏名はなく、8日から10日にかけての日付が入った「さいたま」と記した消印があった。封筒には薄黄色の名刺大の付箋があり、「お役立て下さいましたらさいわいです。いつも本当にありがとうございます」と手書きで書かれていた。同館側は、地元警察署に相談したうえで、寄付として受け入れることを決めた。
(2010年12月15日  読売新聞)


介護職員の医療行為を規定へ…たん吸引など
 たんの吸引など介護職員が行う医療行為について、厚生労働省は、法律で容認する処置の範囲や、対象となる介護施設の条件などを決めた。
 13日に開かれる厚労省の有識者検討会の中間報告を受け、来年の通常国会に関連法案を提出、2012年度の実施を目指す。
 厚労省はこれまで、通知で例外的に介護職員らに一部の医療行為を認めていたが、7月に検討会を設置、法制化の準備を進めてきた。法律で認めるのは、口腔内や鼻腔内などのたんの吸引と、胃などに流動食を送る経管栄養に関する処置。こうした医療行為を、「社会福祉士及び介護福祉士法」で、介護の専門職である介護福祉士の業務に位置づけ、養成カリキュラムに加える。
 安全性を確保するため、実施できる施設や事業所を限定する方針で、都道府県が施設を登録、指導監督する方法が検討されている。
(2010年12月12日  読売新聞)


脊髄損傷サル、iPS細胞治療で歩けるまで回復
 脊髄損傷で首から下が動かなくなったサルを、様々な細胞に変化できる人間のiPS細胞(新型万能細胞)を使って治療することに、岡野栄之・慶応大学教授らの研究チームが成功した。
 神戸市で開かれている日本分子生物学会で7日、発表した。iPS細胞を使った治療はマウスなどで実現していたが、霊長類では世界初。
 研究チームは、人間の皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入してiPS細胞を作製。神経細胞の一歩手前の細胞に変えたうえで、サルの脊髄に投与した。サルは十数日で後ろ脚で立ち上がり、約6週間後には歩き回れるまでに回復。前脚の握力も戻ったという。
 岡野教授は「今後、より安全性の高いiPS細胞をつくる方法を開発し、人間へ投与する臨床研究を開始したい」と話している。
(2010年12月7日  読売新聞)


下半身麻痺の女性、マラソン挑戦 歩行器に人工筋肉
2010年11月21日 朝日新聞
 3年前には下半身まひでベッドから動けなかった32歳の女性が、23日に京都府福知山市であるマラソン大会の3キロの部に歩行器をつけて出場する。東京理科大と歩行器メーカーが共同開発した人工筋肉付き歩行器での訓練が回復のきっかけだったという。「元気になった姿を見てほしい」と挑戦を楽しみにしている。
 上半身をフレームにベルトで固定し、力強く地面を踏みしめながら前に進む。大阪市西淀川区の山下美里(みのり)さん(32)は週2回、自宅近くで約3キロを歩く。息を切らし、汗をぬぐう。
 3年前からは想像できない姿だ。2007年12月、腎臓からの出血で手術を受けた。3日後、ベッドから立ち上がろうとしたが、足が前に出ない。「歩けへん」。突然の下半身まひだった。
 特に左足の感覚がなく、医師から「一生歩けないかも」と言われた。ベッドでの生活で全身の筋力が落ち、車いすに移ることもできなくなった。ペットボトルのふたすら開けられない。「このままだと家族に迷惑がかかる」。長男の善大(よしひろ)君(9)に告げた。「もう病院来なくていいよ」
 08年春。病院で死ぬ姿も考えるようになったころ、「ハートウォーカージャパン」(福岡県小郡市)の歩行器を知った。フレームと4輪の台車が体を支える構造。介助されながらだが、立てた。久々の姿勢に頭がくらくらした。
 同社の入江和隆社長や知人に足を出すのを手伝ってもらいながら、歩く訓練を重ねた。回復を後押ししたのが、同社と東京理科大の小林宏教授が共同開発した空気圧式人工筋肉を取り付けた器具。人工筋肉はゴムに空気を送り込むことで収縮し、足の動きを助けてくれる。人に頼らず、自らスイッチを操作して足が動いた。本格的に使うのは山下さんが初めてだった。
 失っていた歩くタイミングを少しずつ思い出した。今年に入り、人工筋肉を外した歩行器で歩けるようになった。最初は部屋の端から端までが果てしない距離に感じた。今、左足にまひが残るが、3キロを約50分で歩く。
 通っていたスポーツ施設で福知山マラソンのことを知った。「お世話になった人たちにここまで元気になった姿を見てほしい。子どもにも『お母さん元気やぞ』という気持ちで」。本番は、1時間以内の「完走」を目指す。


「肥満防止薬」実験成功…食事減らさず体重抑制
 食事の量を減らさなくても体重の増加を抑える「肥満防止薬」を合成することに、米ジョンズホプキンス大などのチームが成功した。成果は18日付米サイエンス誌に掲載された。
 チームは、人間や動物の中枢神経に作用して強い食欲を引き起こし、肥満をもたらすホルモン「グレリン」に着目。グレリンは特定の酵素の助けが必要なことから、この酵素を邪魔する物質を合成した。
 この物質を注射したマウスと、しないマウスに高脂肪のエサを与えた体重を比較した。食べる量は変わらないのに、注射したマウスの約1か月後の体重増加は10%以内にとどまったのに対し、投与しないマウスは、20%程度体重が増えた。
 合成した物質は食欲を抑えるのではなく、糖などの代謝能力を高めていた。摂取したエネルギーを消費して、体重増を抑えているらしい。
(2010年11月19日  読売新聞)


柿収穫中の事故相次ぐ、高齢者2人死亡
 山形県内では13日、柿の収穫作業中の事故が相次ぎ、高齢者2人が死亡した。県警は「収穫作業には脚立などを用意して十分に注意してほしい」と呼びかけている。
 13日午前11時15分頃、朝日町松程の畑で、鈴木清夫さん(82)が、柿の木で逆さづりになっているのを、近くの女性(30)が発見、119番した。鈴木さんは呼吸不全で死亡した。寒河江署が、収穫中に足を踏み外した可能性があるとみて調べている。
 また、同日午後1時15分頃には、寒河江市日田の畑で、同市本楯、石山清吾さん(79)が柿の木の下でうずくまっているのを、妻(78)が発見、119番した。石山さんは頸椎損傷で死亡した。同署の発表によると、石山さんが高さ4メートル付近の枝に足をかけた際に枝が折れ、落下した可能性があるという。
(2010年11月14日  読売新聞)


ES細胞、より安全に作製…動物物質の混入防止
 体内の様々な細胞に変化できるヒトのES細胞(胚性幹細胞)3株を、従来よりも安全な方法で作製することに、国立成育医療研究センターの阿久津英憲室長らが成功した。
 国内でのES細胞作製は京都大に続き2施設目。
 ES細胞は受精卵を壊して作るため倫理的問題があるが、皮膚などから作るiPS細胞(新型万能細胞)の実用化には、より安全なES細胞での先行研究が欠かせないとされる。
 従来のES細胞は、マウスの細胞や牛の血清成分を加えて培養していたため、細胞の表面に動物の物質が付着していることが多かった。今回は培養液の成分を改良し、マウス細胞の使用を限定して動物の物質の混入を防いだ。
 米国では10月、バイオ企業ジェロン社がES細胞を使って脊髄損傷の患者を治療する世界初の臨床試験を開始。日本には臨床応用を前提とした作製指針がないため、ES細胞を治療に使うことはできないが、阿久津室長は「技術的には人体に移植可能な品質のES細胞ができた」としている。
(2010年11月6日  読売新聞)


医療事故とミス、上半期13%減 道立病院
(11/05 北海道新聞)
 道は4日、道内8カ所の道立病院で、本年度上半期(4〜9月)に、発生した医療事故と、患者への実害がなかった医療ミスは、患者が自殺した死亡事故1件を含め計1822件だったと発表した。前年同期比13%減少したが、「原因を十分に検証し、有効な防止策を講じる」(道立病院室)としている。
 道によると、医療事故のうち、事後に本格的な治療を要した事例は、腎臓に挿入したカテーテルが抜けたため、手術で再び挿入したケースや、患者がベッドから起き上がる際に転倒し、右大腿(だいたい)骨頭を骨折したケースなど4件だった。
 また、道は医療事故などの公表は2006年度から行ってきたが、今回から判断を厳格化。これまで、ミスに分類していた投薬量の間違いや、治療が必要のない転倒などについても事故に区分したため、事故は834件(前年同期比6倍)、ミスは988件(同5割減)となった。


世界初のiPS臨床研究指針、11月1日施行へ
 さまざまな臓器や組織の細胞に変化でき、再生医療の切り札として期待されるヒトiPS細胞(新型万能細胞)を、治療に使えるようにする厚生労働省の臨床研究指針が29日、まとまった。
 iPS細胞の臨床応用を認めた指針は世界初。11月1日に施行される。
 京都大の山中伸弥教授らが2007年に皮膚細胞から作製に成功したiPS細胞は、もう一つの万能細胞であるES細胞(胚性幹細胞)と違って生命の萌芽である受精卵を壊さずに作製できる。このため倫理上の問題は少ないが、発展途上の技術だけに、ES細胞ほど性質が一定しないなど、課題も多い。
 そこで指針では「安全性や倫理性の確保に盤石の体制の構築が必要」とし、常に新しい技術を取り入れて安全性を確認することや、患者に対し積極的に正しい知識を伝えること、患者団体の意見にも配慮することなどを規定。技術の進歩が非常に速いため、必要に応じて指針の見直しを行うとしている。
(2010年10月30日  読売新聞)


厚労省、道教委に是正勧告 障害者雇用法定率割れ
(10/29 北海道新聞)
 厚生労働省は29日、6月1日時点の障害者、高年齢者の雇用状況をまとめた。障害者雇用が義務づけられている従業員56人以上の企業の実雇用率は1・68%で、障害者雇用促進法の法定雇用率1・8%には届かないものの過去最高を更新した。道内は1・85%だった。ただ都道府県教委と市町村教委は法定2・0%に対し1・78%と低く、厚労省は道教委を含む採用の進んでいない22都道県教委に同日、採用計画の適正実施を勧告した。
 法定雇用率を達成した企業は全国47・0%、道内53・0%。公的機関の実雇用率は国や都道府県などが法定2・1%を達成しているのに対し、教委は都道府県が1・77%、市町村が1・88%だった。
 厚労省は、採用計画実施率が50%を下回った都県教委に勧告した。道教委は実施率93・6%だったが、実雇用率が昨年と同率の1・62%にとどまり勧告対象になった。


ES細胞、初の臨床試験開始 米で脊髄損傷の患者に
2010年10月12日 朝日新聞
 米国のバイオベンチャー、ジェロン(本社・カリフォルニア州)は11日、さまざまな組織の細胞になるヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使い、脊髄(せきずい)が損傷を受け、運動機能に大きな障害が起きている患者の治療を行う臨床試験(治験)を始めた、と発表した。ES細胞を使った再生医療の初の取り組みとなる。
 同社によると、脳や脊髄の神経細胞を保護する役目を持つ細胞をヒトES細胞から育てた。ジョージア州アトランタの施設で8日、この細胞を患者の脊髄の損傷部分に注入、経過の観察を始めた。患者の年齢や性別などは明らかにされていない。
 脊髄の損傷が起きてから2週間以内の患者が対象で約10人に細胞の注入を1回ずつ行う計画。注入した細胞が人体に悪影響を及ぼさないか安全性を確認する。歩行能力や感覚が戻るかも確かめる。同社はネズミの実験で運動機能の回復などの効果を確かめ、2008年に米食品医薬品局(FDA)に実用化に向け治験実施を申請していた。
 ES細胞は受精卵を壊して作るため、受精卵を「生命の始まり」と見なす宗教界から反発も出ている。
 一方、京都大の山中伸弥教授がヒトES細胞のようにさまざまな組織に成る性質を持つ新型万能細胞(iPS細胞)を開発。iPS細胞は患者本人の皮膚などの細胞から作ることができるため、ES細胞のような倫理的な問題や拒絶反応を避けられる利点がある。しかし性質がまだよくわかっていないこともあり臨床応用までに時間がかかると考えられている。
 交通事故やスポーツなどで起きる脊髄損傷は、糖尿病やパーキンソン病などと並びES細胞を使う再生医療の大きな目標の一つ。米国の別のベンチャー企業も昨年、失明の恐れがある目の病気「黄斑(おう・はん)変性」をES細胞を使って治療する治験を申請している。


急患受け入れに輪番制 道が「たらい回し」解消策 
(10/10 北海道新聞)
 道は9日、救急搬送で複数の病院から受け入れを断られる、いわゆる「たらい回し」の解消策(受け入れの実施基準)の概要を固めた。救急隊が到着後、30分以上搬送先が決まらない場合などの受け入れ先として、道内9地域で診療科ごとに輪番制を導入することと、緊急度が高い症状ごとの搬送先医療機関リストの作成を盛り込んでいる。道は該当する医療機関の了解を得た上で、年内に正式決定したい考えだ。
 実施基準は昨年10月の改正消防法施行により、都道府県に策定が義務付けられた。道の実施基準は、「搬送の受け入れルール」と「患者や症状ごとに対応可能な医療機関リスト」の2本立て。
 受け入れルールは30分以上搬送先が見つからない場合か、救急隊が病院から3回、受け入れを断られたケースが対象。高度で専門的な医療を提供できる道内六つの「3次医療圏」のうち道央圏を除く5地域と、道央圏を石狩、後志など四つに分けた4地域で、内科、外科などの診療科ごとに輪番を決め、当番の医療機関が必ず患者を受け入れる。


生活保護改革、国に提案へ 支給期間3〜5年、医療費の自己負担も 札幌など19政令市(10/03 北海道新聞)
 札幌市を含む全国19政令指定都市でつくる指定都市市長会(会長・矢田立郎神戸市長)が国に提案する生活保護制度改革案の概要が2日、明らかになった。保護費の支給期間を原則3〜5年とするほか、医療費の一部を自己負担にすることが柱。自立を促すとともに、政令市の財政を大きく圧迫している生活保護費の軽減が狙いだ。
 政令市の市長会が改革案を示すのは初めて。同案によると、現行の生活保護制度では期限を設けていない支給期間を、65歳未満の健康な人については3〜5年に限定する。期限内に仕事に就けなかった場合、社会奉仕活動や就労プログラムを実践することを条件に、あらためて支給の手続きを取る。
 増加する不正受給対策も強化。金融機関に対し、受給者の資産状況を照会できるよう、自治体の調査権の確立を提言する。現在は無料の医療費も、一部を自己負担にすることを求める。自治体の医療費負担額を圧縮できるほか、病院から薬を大量に受け取ってネットなどで販売する行為などの防止効果もあるとしている。


介護ベッドの手すり、事故多発 消費者庁が注意呼びかけ
2010年10月2日 朝日新聞
 介護ベッドの手すりのすき間にお年寄りが体をはさむ事故が後を絶たないのを重く見て、消費者庁は1日、都道府県や政令指定都市に対し、利用者への注意喚起に力を入れるよう求めた。9月6日に神奈川県の老人保健施設で、70代の女性がパラマウントベッド社製ベッドの手すりのすき間に頭をはさみ、首の骨を折る事故が報告されたのを受けて、要請に踏み切った。
 消費者庁によると、同社はこのベッドの手すりのすき間を埋める部品を2001年から無償で配っていて、この施設にも数回連絡したが、使われていなかったという。
 同社の介護ベッド用手すりに頭などをはさむ重大事故は07年5月以降、7件(死亡2件、重傷5件)が報告されている。同社以外のメーカーの手すり事故も合わせると、37件(死亡15件、重傷22件)に上る。


車いすでも出るぞ時速40キロ 三輪オートバイと合体で
2010年9月30日 朝日新聞
 車いすをオートバイ型の三輪車に合体させ、時速40キロで走れる乗り物が29日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した国際福祉機器展にお目見えし、注目を集めた。
 電動式で、簡単なレバー操作で乗り降りができる。公道も走行可能だが、運転には普通自動車の免許が必要。開発した自動車デザイン会社のワイディーエス(神奈川県座間市)は「電動車いすより、行動範囲が広がります」という。来年春に発売を予定している。


抜糸「看護師でも可能」 業務拡大めぐり全国調査
(09/27 北海道新聞)
 医師の医療行為を条件付きで看護師にも認める「特定看護師」制度導入に向けた厚生労働省研究班の全国調査で、体表面の抜糸など77項目の行為について、過半数の医師、看護師が「看護師でも可能」と答えたことが27日、分かった。
 調査を担当した防衛医科大の前原正明教授は「現在の看護師実施率が5%以下で、将来的には可能という行為は特定看護師の業務として検討すべきだ」と話している。
 7〜9月、全国の医師や看護師計約4万8千人を対象に調査、8104人が答えた(回答率約17%)。
 77項目には(1)床擦れで壊死した組織をメスで切除(2)感染症検査(3)自発呼吸の回復に伴う人工呼吸器の離脱—も含まれる。
 一方、半数以上の看護師が「現状でも実施している」と答えた行為は、動脈からの採血など約20項目。前原教授はうち7割以上が「現状でも実施」とした低血糖時のブドウ糖投与など4項目は「通知で看護師に認めてもいいのではないか」と指摘した。


高齢・障害者施設スプリンクラー 6割が未設置
(9/17 北海道新聞)
 7人が死亡した3月の札幌市の認知症グループホーム火災を受け、道は高齢者や障害者などが入所する道内2179施設のスプリンクラーの設置状況などに関する調査結果をまとめた。スプリンクラーの設置では法令違反はなかったものの、未設置の施設は61%に上った。また、消防法で義務付けられている年2回の避難訓練は114施設で実施しておらず、道は改善を指導した。
 調査対象は、グループホームは除く特養ホームや老健施設などの高齢者施設、障害者支援施設、ケアホームなどの障害者施設、肢体不自由児施設などの児童施設。
 調査によると、スプリンクラーを設置していないのは1338施設で、設置していたのは841施設だった。
 2009年の消防法施行令改正で、設置を義務付ける施設が、延べ床面積千平方メートル以上から同275平方メートル以上に拡大された。新たに義務化された施設は、11年度末まで設置を猶予されており、未設置施設のうち140カ所は、経過措置の対象施設だった。
 道は「法令にかかわらず全施設での設置が望ましい」としている。ただ、設置費用の面から未設置の施設も多いことから、開会中の定例道議会に提案した本年度補正予算案に、これらの施設への設置費用を助成する補助金14億円を盛り込んだ。


障害年金、支給決定に遅れ 記録問題による人手不足原因
2010年9月12日 朝日新聞
 年金記録問題のあおりで、障害厚生年金の支給決定が遅れている。日本年金機構は請求から決定まで「3カ月半」という基準を定めるが、昨年度の達成率はわずか1割。今年度も最長で倍の7カ月間かかっている。記録問題の対応に人手を取られていることが原因で、支給待ちの障害者からは苦情も出ている。
 障害厚生年金は、厚生年金に加入するサラリーマンが病気やケガで障害者になった場合などに受けられる。申請をもとに診断書などを確認、障害等級(1〜3級)を認定されたうえで支給が決まる。
 医師による認定の前に、障害を負う原因となった病気の初診日が「厚生年金の加入期間内」か、などの支給要件を審査するのが、機構本部の事務職員の仕事だ。「3カ月半」という審査期間の基準は、旧社会保険庁時代の5年前にサービス向上を目指して決めた。その後、持ち主が分からない5千万件の「宙に浮いた年金記録」など一連の記録問題が発覚。その対応を優先して職員が配置されたため、審査に回る人材が手薄になった。
 申請は増加傾向で、昨年度中は4万1千件を受け付けた。一方、昨年度中の支給決定は2万8千件弱にとどまり、その9割は基準よりも遅れた。日本年金機構に移行した今年も審査の遅れは続き、今も平均で半年近くかかる。
 支給が決まれば、障害認定を受けた翌月分にさかのぼって年金が支払われるが、厚生労働省や機構本部には支給決定を待つ障害者から「生活費がない」などの苦情が多く寄せられる。ある審査待ちの男性は「生活の糧となる障害年金の審査が、なぜこれほど遅れるのか」と憤る。
 厚労省が今年8月にまとめた機構の評価では、「障害厚生年金については特に裁定処理が遅れ、お客様からの苦情につながった」と明記。給付事務全体の評価が、下から2番目に悪い「C」になる大きな要因となった。
 機構は4月から、審査にかかわる職員を倍増して97人にした。苦情に対しては、態勢を強化して審査期間の短縮に努める方針を説明する。機構幹部は「社保庁から機構に移行して、支給要件の判断に熟練した職員が減ったことも影響した。態勢の強化で、年度内には基準を達成したい」と話している。


障害者自立、道が支援…事業転換の入所施設に
 道は、福祉施設に入所する身体・知的障害者が地域社会で自立して暮らすことが出来るよう、福祉施設側が入所定員を削減し、グループホームなどへ事業転換を図る独自制度を新設した。施設だけでなく地域住民らも事業転換の計画策定にかかわるのが特徴。10億円の予算規模で2011年度末までに、障害者1000人程度の自立を目指す。
 道によると、身体・知的障害者の入所施設は約210か所あり、入所者は1万1545人(昨年10月現在)。08年に道が行った調査では、入所者の約3割が施設以外での生活を希望していた。
 制度の対象は、リハビリや職業訓練などを受けることが出来る入所型の更生施設や授産施設。定員の削減数に応じて、1人当たり100万~200万円(加算金あり)を道が施設側に支給し、入所者が地域に出た場合の居住地の確保など支援策を講じてもらう。
 事業転換を希望する施設は、入所者の家族や地元住民、自治体職員らで作る協議会を設置。定員の削減数や地域に出る障害者への支援方法などを盛り込む事業転換計画を策定する。今年度分は、12月まで申請を受け付ける。
 交付金の使途に制限はなく、協議会が自由に用途を決めることができる。障害者の生活の場として、グループホームの新築や賃貸アパートの確保の資金にしたり、就業の場として空き店舗の購入費用に充てたりすることも可能だ。道側も、福祉や経営などの専門家を協議会に派遣して、計画作りを後押しする。
 道は今月18日、交付金の交付要綱を総合振興局などを通して福祉施設に通知した。保健福祉部の中野孝浩・地域福祉担当局長は「障害者が地域で暮らすことは、当事者の自立を促すだけでなく、施設職員のノウハウを地域に還元出来る。雇用を創出し地域の活性化にもつながる」と話す。
(2010年8月25日  読売新聞)


介護職員のたん吸引、グループホームにも拡大へ 厚労省
2010年8月10日 朝日新聞
 厚生労働省の検討会は9日、たんの吸引など医療行為の一部を認める介護職員の対象を拡大することで一致した。これを受けて厚労省は、これまで条件を満たした特別養護老人ホームなどで例外的に認めていた行為をグループホームや障害者施設にも対象を広げる。10月からモデル事業を始め、来年の通常国会に関係法案を提出して法制化を目指す。
 たん吸引やチューブから流動食を入れる「経管栄養」は医療行為として、医師や看護師にしか原則認められていない。ただ、自宅で家族が行う場合は違法とされないなど比較的危険性も低く、介護職も可能となるよう法整備を求める声が強く出ている。
 拡大する対象は、訪問介護事業所やグループホーム、老人保健施設、障害者施設など。介護職員らの範囲は、研修を修了した介護福祉士やホームヘルパー、保育士ら。
 本人や家族の同意を必要とするほか、安全を確保するため、職員の実地研修のほか、マニュアル整備、医師らとの連携体制の確保も要件とする。
 モデル事業では、120人程度の介護職が最大50時間の講義や実地研修を受け、来年3月から現場に出ていく予定だ。この結果を踏まえ、新しい法案の中身を詰める。


iPS細胞でヒトの精子や卵子作製へ 国内初、慶大など
2010年7月31日 朝日新聞
 体のあらゆる組織の細胞になる能力のあるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ってヒトの精子や卵子を作る研究を、慶応大などのチームが計画し、学内の倫理審査委員会に申請した。倫理委に認められれば、年内にも研究に着手する。iPS細胞からヒトの生殖細胞を作る研究は国内初。不妊治療などにつながると期待されるが、技術的にも倫理的にも課題があり、情報公開を求める声も出ている。
 岡野栄之慶応大教授(再生医学)らと全国有数の不妊治療件数のある「加藤レディスクリニック」(東京都)、実験動物中央研究所(川崎市)が共同で研究する。京都大の山中伸弥教授が白人女性のほおの皮膚からつくったiPS細胞を使い、生殖細胞に必要とされる遺伝子を働かせて精子や卵子に成長させる。受精や着床は行わないという。23日に慶大の倫理審査委員会に申請した。
 ヒトの精子や卵子を作る研究については、4年前にiPS細胞作製の成功が発表された直後から、研究者らの間で是非が議論されてきた。
 iPS細胞の安全性がはっきりしない中、次世代に影響を残しかねない生殖細胞づくりの研究には慎重論が根強い。さらに、理論的には1人の人間から精子と卵子を作ることも可能で、法律で禁じられているクローン作製との線引きが難しい面もあり、国内では禁止されていた。
 しかし、生殖細胞ができる仕組みがわかれば、不妊症の治療研究にも役立つという研究者らの声を受け、文部科学省は今年5月、受精や子宮に入れることはせず、基礎研究に限るという条件つきで生殖細胞づくりの研究を認めた。
 生殖細胞の作製は技術的に難しく、米国の研究チームがヒトのiPS細胞から精子や卵子の元になる細胞はできたと報告しているが、文科省によると、完全な精子や卵子までできたという研究発表は今のところないという。
 基礎生物学研究所の勝木元也名誉教授(分子生物学)は「iPS細胞の安全性に関する基盤的な研究もまだ十分ではなく、不妊患者の過剰な期待をあおることは戒めるべきだ。不都合な真実も含めて積極的な公表が必要だ」。国立循環器病研究センター研究所分子生物学部の森崎隆幸部長は「細胞の提供者への十分な説明も重要だ。つくった生殖細胞の管理も適切になされなければならない」と指摘する。


障害者の移動介護費「大田区の減額は違法」東京地裁判決
2010年7月29日 朝日新聞
 障害者の外出に付き添う介助者をつけるための「移動介護費」の支給額を、東京都大田区が減らしたことの是非が問われた訴訟で、東京地裁は28日、減額処分を取り消す判決を言い渡した。岩井伸晃裁判長(川神裕裁判長代読)は、区の措置について「裁量権の範囲を超えており、違法だ」と述べた。
 訴えていたのは、脳性まひで身体障害1級の認定を受けている鈴木敬治さん(58)。鈴木さんは2003年度までは月147時間までの外出が移動介護費(通院医療を含む)の支給対象として認められていた。ところが、区は04年度から障害者一律に月32時間を上限と決めた。鈴木さんはまず、この措置の取り消しを求めて05年に提訴。06年の地裁判決は請求を退けたが、区の措置を違法と認めた。これを受けて区は07年に鈴木さんへの支給対象時間を月113時間に引き上げたが、鈴木さんは当初認められていた147時間が必要だとして08年、改めて地裁に提訴した。
 この日の判決は「障害者が外出する時間は千差万別だ」と述べ、移動介護費の対象時間について「それぞれの障害者ごとに調査し、合理的裁量の範囲で個別に判断するのが相当だ」との判断を示した。
 そのうえで、鈴木さんが毎月少なくとも147時間外出していると指摘。これを認めなかった区の判断は「考慮すべき事項を考慮せず、社会通念に照らして妥当性を欠く」と非難した。
 判決後に会見した鈴木さんは「障害者に対して正しい判断をしてくれました。これから区と話し合いで(対象時間を)解決します」と語った。


住みやすい都市、福岡市が世界14位…その訳は?
 イギリスの情報誌「MONOCLE」(モノクル)が誌面で発表した「世界で住みやすい都市ランキング」で、福岡市が世界で14位に選ばれた。
 一昨年は17位、昨年は16位で、毎年、着実に順位を上げている。
 同誌東京支局によると、気温や経済、人口などに加え、「感じのいいバーがある」「映画館の座席数が多い」といった視点も織り交ぜて評価したという。
 福岡市は〈1〉福岡空港の国際便が多い〈2〉電気自動車普及に向けた施策が行われている〈3〉都市機能が充実しており、住居費が安い――などの点が高く評価された。
 一方で、市民が芸術に触れやすい環境や、格の高いホテルの必要性について、注文がついた。
 国内では東京が4位、京都が23位で、ベスト25に3都市が入った。
 1位はドイツのミュンヘンで、交通の利便性や文化事業への投資、緑が豊かなことなどが評価された。
 同誌は15万部を発行し、世界82か国で販売。日本語版はなく、英語版が首都圏の大手書店などに並んでいる。
(2010年7月29日  読売新聞)


がん遺伝子使わずiPS細胞…京大で新手法
 体の様々な細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を、腫瘍になりにくく、効率よく作り出す新たな手法を京都大の中川誠人講師、山中伸弥教授らが開発した。
 再生医療の実用化に一歩近づいた成果。27日の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
 iPS細胞は、皮膚などの細胞に4種類の遺伝子を組み込んで作る方法が一般的。しかし、その一つの「c―Myc(ミック)」は、がん遺伝子のため、がん化などの安全面に問題があった。c―Mycを除く3種類でも作れるが、作製効率が悪いうえ、質も大幅に落ちた。
 中川講師らは、c―Mycに代え、よく似た構造の遺伝子「L―Myc」を用いたところ、作製効率が人のiPS細胞では約5倍に向上した。さらに、c―Mycを用いたiPS細胞から誕生させたマウスは、生後400日以降は7割に腫瘍ができるが、L―Mycを用いたマウスでは700日経過しても腫瘍ができなかった。iPS細胞の質もc―Mycを使った場合とほぼ同等で、全身の細胞に分化できた。
 中川講師は「L―Mycは、c―Mycより細胞の形質を変える活性が低いため、不必要な細胞やがん細胞を増やさないのではないか」と話している。
(2010年7月27日  読売新聞)


観光地の「バリアフリー度」大学生らガイド本に
 埼玉県新座市の「立教大学アミューズメント・リサーチ・センター」(RARC)のメンバーらが、障害者や高齢者が旅を楽しむ「バリアフリー旅行」をテーマに、5年にわたって観光地を調査した成果をガイド本にまとめた。
 世界自然遺産など「車いすでは無理」と尻込みしそうな場所にも、障害者と一緒にあえて足を運び、“バリアフリー度”を検証。自宅にこもりがちな人たちに、大自然を満喫してもらいたいとの強い思いがあふれている。
 RARC・福祉プロジェクトのメンバーだったNPO職員の馬場清さん(47)と吉岡隆幸さん(28)らが執筆した「車いすでめぐる日本の世界自然遺産―バリアフリー旅行を解剖する」(現代書館)。バリアフリーに向けた法整備などが進む中、観光地が実際に旅行しやすくなっているのかどうかがテーマだ。
 馬場さんらは2005年から研究を開始。実施調査には、鹿児島・屋久島や、青森・秋田県にまたがる白神山地など、世界自然遺産を中心とした自然豊かな観光地を選び、下半身不随で車いすを使う都内に住む知人の佐藤功晃さん(40)に協力してもらった。
 屋久島では、佐藤さんがシーカヤックに挑戦し、海上からの眺めを満喫した。乗り降りには現地ガイドの手助けがあり、体力に自信がない人向けの2人乗りもあった。ウミガメの産卵や樹齢3000年の「紀元杉」も見学でき、バリアフリーのホテルやレストランも整っていた。「思っていたよりも結構楽しめた」が馬場さんの印象だ。
 関心を持った学生たちも調査に参加。馬場さんが准教授を務めていた浦和大総合福祉学部の4年小山貴子さん(21)は昨年2月、段差のない木道「インデペンデンスボードウオーク」を調べるため、石川・輪島市へ。震災の復興記念として、賛同者が板を1枚ずつ購入、つなぎ合わせ、海の見える場所に作られていた。小山さんは「自分たちでもできるバリアフリー」に注目したという。
 同学年の折橋麻美さん(22)は今年1月、茨城県大洗町にある水陸両用の車いす「ランディーズ」を調査。幅の広い特殊なタイヤがついており、波打ち際も走行できる。海岸の駐車場や更衣室でもバリアフリーが進んでいた。「『車いすだから行くのは無理』と考える前に、ランディーズがあるかチェックしてみては」と呼びかけている。
 北海道・知床では、現地ガイドをするNPO「知床ナチュラリスト協会」がホームページで、急な坂がある遊歩道でも「介助者が付き添えば散策は可能」と説明するなど、障害者向けにきめ細かい案内を心がけていた。馬場さんらと一緒に視察した立教大観光学部4年の肥田木健介さん(22)は「『外に出てもどうせ楽しめない』と先入観を持つ人もいる。トイレや段差の情報だけでなく、『こう楽しめますよ』といった一歩踏み込んだ提案が必要」と実感したという。
 ガイド本には、調査に協力した学生たちのコラムも掲載されている。A5判、176ページ。1700円(税別)。
(2010年7月18日  読売新聞)


1滴の血液からでもiPS細胞 慶応大が技術開発
2010年7月2日 
朝日新聞
 体のいろいろな細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)を従来より簡単で早く安全に作る技術を、慶応大医学部の福田恵一教授らが開発した。1滴の血液からも作れ、必要な期間も3分の1程度に短縮できるといい、医療への実用化に一歩近づいた。
 今回の方法ではまず、人から血液を採取して、リンパ球の一種、T細胞を活性化させて培養する。そこに4種の遺伝子を一時的に入れて、iPS細胞を作った。1滴の血液でも十分だった。
 これまでの一般的な方法では、iPS細胞をつくるもとの細胞を得るために皮膚を1センチ弱切る必要があり、小児などでは採取が難しかった。また、皮膚の細胞を取ってからiPS細胞になるまでに約2カ月半かかったが、今回は25日程度に短縮できた。
 さらに、従来の方法では、導入した4種の遺伝子が本来の人の遺伝子の間に組み込まれてずっと残り、将来がんができるなどの心配が指摘されていた。今回、特殊なウイルスを使い、4種の遺伝子を一時的に細胞の中に入れるものの、ずっと残らないようにした。入れた遺伝子でがんがおきる心配を解消し安全性を向上させた。
 福田教授らは、この新技術によるiPSから心筋細胞ができることを確認した。作り方が簡単になったことによって、再生医療への応用や病気の研究が進むとみている。
 この成果は、1日付の米科学誌セル・ステムセル電子版に発表する。


iPS細胞 自動培養装置 川崎重工業など開発…世界初
6月28日 毎日新聞
 iPS自動培養装置の外観=東京都世田谷区の国立成育医療研究センターで2010年6月28日、須田桃子撮影 さまざまな組織や臓器になるヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を自動培養する装置を、川崎重工業と国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所が世界で初めて開発し、28日、報道陣に公開した。同品質のiPS細胞を安全で大量に培養できる。作成コストが削減され、再生医療などの発展に役立つと期待される。
 iPS細胞は体細胞に複数の遺伝子を組み込むなどして作られる。ほぼ無限に増やせる一方で、さまざまな種類の細胞に変化しやすく、手作業で品質を保つのが難しかった。
 装置は縦2.1メートル、横2.2メートル、奥行き1.4メートル。シャーレと呼ばれる円形の容器にiPS細胞を入れると、装置が培養に使用する物質を毎日交換し、約1週間で増殖していっぱいになった細胞の一部を切り取って別の容器に移す。1台で29〜87枚の容器を同時に扱うことができる。また、未分化の細胞だけを取り出して培養することも可能という。
 産総研の浅島誠・幹細胞工学研究センター長は「iPS細胞の標準化に役立ち、研究全体を大きく加速させる」と話す。


脊髄損傷患者、けいれん仕組み解明、阪大など、新たな治療法に道。
2010年06月01日 日経朝刊
 大阪大学とカナダのアルバータ大学などの研究チームは、脊髄(せきずい)損傷後の患者で、手足の筋肉が突然けいれんしたり硬直を起こしたりする仕組みを突き止めた。脊髄損傷で働かなくなった運動神経細胞が回復に向かう際に細胞表面のたんぱく質の性質が一部変化し、脳の指令が届かなくても運動神経が勝手に働いてしまうという。
 けいれんなどの症状を和らげる治療法の開発につながる成果。米科学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に31日掲載された。
 阪大の中江文准教授と真下節教授らは脊髄損傷後の運動神経の回復過程を研究。神経の細胞膜表面にあって情報伝達物質のセロトニンが結合する「5—HT受容体」というたんぱく質が、性質を微妙に変化させているのを突き止めた。
 性質が変化した受容体は通常よりもわずかなセロトニン量で活性化するようになった。その結果、脳からの制御ができない状態で運動神経が働き、筋肉の収縮を調節できずにけいれんや硬直などが起こるという。
 ラットの実験で、5—HT受容体の働きを妨げる薬剤を投与すると症状が緩和した。実際の患者に経口投与した後、電気刺激で筋肉のけいれんを起こす実験でもけいれんを抑えられた。
 現在は体内に小型ポンプを埋め込み、筋肉の緊張を和らげる薬を脊髄周囲に注入する治療法などがあるが、患者の負担も少なくないという。


車いすの生徒に介助員 全日制の私立高校に通学 帯広市教委
(05/24
北海道新聞
 【帯広】帯広市教委は、手や脚に障害のある市内の女子生徒が全日制の私立高校に進学した4月から、この生徒の介助を専門に担当する臨時職員1人を同校に配置した。道教委によると、全日制では道内でも珍しい。
 帯広の市立小中学校では1997年度から、車いすを使いながら普通学級に通う児童生徒に対し介助員を配置しており、この生徒も対象になっていた。
 生徒は今春、近隣の十勝管内幕別町の江陵高に進学。同校は玄関やトイレをバリアフリー化した。しかし、市教委は高校生に介助員を付ける制度を用意しておらず、道や国にも制度がないため、生徒の保護者などが市教委に支援を求めた。
 これを受け、市教委は臨時介助員の年間雇用費100万円を予算化した。ただ、「今回はとりあえず1年間の緊急の特例措置で、制度化するかは今後検討したい」と話す。
 介助員は同校にいて、生徒の体育の授業や、車いすを押すなど日常生活面を中心に手助けし、教室での授業中は別室に待機する。
 道教委によると、道内では、幕別町が帯広市内の道立定時制高校に通う幕別町内の男子生徒に対し、車いす介助員を2年前から配置しているが、「全日制の場合は勤務時間が長くなり人件費も増えるだけに、配置している例は聞いたことがない」と話している。


身障者用トイレを自宅代わりに 42歳男を逮捕
5月16日 産経新聞
 公園内の身体障害者用トイレに家財道具を勝手に持ち込み、数年前から寝泊まりしていたとして、建造物侵入の疑いで、住所不定、無職の男が静岡県警沼津署に逮捕されていたことが15日、分かった。男は同署の調べに「風雨がしのげて都合が良かった」などと供述しているという。
 逮捕されたのは、新潟県出身の山田正栄容疑者(42)。同署の調べでは、山田容疑者は13日午前11時10分ごろ、同県沼津市大手町の中央公園内に設けられた身障者用個室トイレ(約4平方メートル)に理由もないのに無断で侵入した疑いが持たれている。
 山田容疑者は5年ほど前から同トイレで寝泊まりを繰り返していたが、昨年末ごろからは寝袋や日用品を持ち込んで“宿泊施設”として日常的に使用。夜間の就寝時や外出時には家財道具を盗まれないよう手製のカギを作って、“防犯対策”も図っていたという。こうした“不法占拠”に「トイレを使用できない」と住民から苦情が相次ぎ、市の担当者が再三注意したが聞き入れられなかったという。現場はJR東海道線の沼津駅から南に約500メートルの芝生広場などがある公園。


iPad貸し出し作品解説 群馬・富弘美術館、6月から
2010年5月16日
 朝日新聞
 群馬県みどり市の富弘美術館が6月から、米アップルの新型携帯端末iPad(アイパッド)を使った作品解説や周辺観光情報を見られるサービスを始める。館内でiPadを貸し出し、併設のカフェなどで見てもらう。同館によると、iPadを使ったサービスは国内の美術館では初めてという。
 同館は、事故で肩から先の腕が動かなくなった星野富弘さん(64)が、口にくわえたペンや筆でかいた絵と詩の作品を展示している。
 iPadで星野さんの生い立ちや主な作品、出版物、美術館周辺の飲食店などの情報を見られる。展示されていない写真や映像、星野さんによる詩の朗読も視聴できる。当面は無料。話題のiPadを呼び水に、比較的少ない20〜30代の来館者を増やしたい考えだ。


たん吸引、ヘルパーに解禁へ 法案を来年提出 厚労相
2010年5月15日
 朝日新聞
 長妻昭厚生労働相は15日、原則として医師や看護師にしか認められていない医療行為のうち、たんの吸引などをヘルパーら介護職にも認める方針を明らかにした。これまで一定の条件で認められていたのを拡大する方向だ。来年の通常国会への法案提出を目指し、近く有識者らの検討会を立ち上げて議論する。
 医療行為のうち介護職にも認めるのは、口の中のたんなどを出す「吸引」と、チューブから胃に流動食を入れる「経管栄養」。現在は、特別養護老人ホームの介護職など一定の条件のもとでしか認められていない。
 長妻厚労相は同日、記者団に対して、「たんの吸引など、これまで医療行為ということで出来なかったものについての対応も考えなければならない。(法案を)来年の国会に出すとすれば秋ぐらいまでに詰めていく」と説明。どの介護職まで認めるかは今後、検討する。


発見難しい脳脊髄液減少症 道、診療可能な病院紹介
(05/12
北海道新聞
 交通事故やスポーツ中の転倒などが原因で髄液が漏れ、激しい頭痛やめまいが起きる「脳脊髄(せきずい)液減少症」について、道は6月から、ホームページ(HP)で診療や相談ができる医療機関を公表することを決めた。脳脊髄液減少症は発見が難しく、道は症状に対応できる病院を紹介することで、苦しむ人を支援したい考えだ。
 道保健福祉部によると、脳脊髄液減少症はコンピューター断層撮影装置(CT)などの画像に、症状が写りづらいのが難点。
 このため、医師によっては「病気とは断定できない」などと診断し、十分な治療を受けられない人もいるという。国の診断基準が定まっていないため、道内の正確な患者数は分かっていないが、めまいなどの症状があるのに、病気だと気づかず、治療を受けないまま日常生活を送っている人も少なくない。
 こうした事情を踏まえ、道は全道の脳神経外科や神経内科など827医療機関を対象に、脳脊髄液減少症の診療や相談が可能かを調査。現時点で43の医療機関が公表に同意しており、道のHPで病院名と住所、電話番号を周知することになった。全道の保健所でも、最寄りの医療機関などを紹介する方針で、病気の啓発にも力を入れていく。


<幹細胞>政府の姿勢を「研究阻害」と批判…京都大准教授
5月7日 毎日新聞
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)やヒトの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)などの研究を巡り、京都大人文科学研究所の加藤和人准教授(生命倫理)らが、政府や研究者社会の姿勢により研究が阻害されているとする論評を6日付の米科学誌「セル・ステムセル」(電子版)に発表した。官僚システムの対応の遅さなどを批判している。加藤准教授らは、ヒトのES細胞などの例から「日本では研究指針の策定に議論開始から5〜10年かかる」と指摘している。


皮膚や骨髄に「万能細胞」…課題は増やし方
 ヒトの皮膚や骨髄に、iPS細胞(新型万能細胞)のように色々な種類の細胞に変化できる能力を持つ細胞が微量に含まれていることを、東北大学の出澤真理教授らが突き止めた。
 大量に増やすのは難しいが、この細胞はiPS細胞と異なりがん化しにくく、安全な再生医療に役立つ可能性があるという。20日の米科学アカデミー紀要に発表する。
 出澤教授らは、誤って細胞を溶かす酵素を加えても生き残ったヒトの皮膚細胞の中に、iPS細胞とよく似た細胞を発見した。この細胞を拒絶反応の出にくいマウスに移植すると、皮膚や筋肉、肝臓など様々な細胞に変化した。細胞表面には、iPS細胞と同じ目印物質(糖鎖)が付着。これを目印にすると、骨髄の細胞(単核球)約5000個に1個の割合で含まれていることがわかった。ただ培養しても約2週間で増殖は止まってしまう。
(2010年4月20日  読売新聞)


関節リウマチの原因遺伝子発見…新薬開発に期待
 関節リウマチや多発性硬化症などの原因となる“悪玉”免疫細胞を作る遺伝子を、東京医科歯科大学などのチームが突き止めた。
 この遺伝子の働きを抑えれば、関節リウマチなどの新しい治療法になると期待される。英科学誌ネイチャーに12日発表した。
 免疫細胞は通常、ウイルスなど体内に侵入した異物を探知して攻撃するが、悪玉細胞は自分自身の体も攻撃。神経細胞が傷つけば多発性硬化症、骨なら関節リウマチを引き起こす。
 同大の岡本一男助教らは、関節リウマチ患者の悪玉細胞で「IカッパーBゼータ」という遺伝子が働いているのを発見。マウスでこの遺伝子を働かないようにすると、悪玉細胞の数が通常の5分の1以下に減り、多発性硬化症を起こす薬剤を注射しても発症しなかった。
 関節リウマチは国内に約70万人、多発性硬化症は約1万2000人の患者がいる。高柳広・同大教授は「IカッパーBゼータを狙い撃ちする薬を開発できれば、副作用が少ない治療法になる」と話している。
(2010年4月12日  読売新聞)


<転落死>走行中にハッチ開き車椅子ごと車外に 津の82歳
4月4日 毎日新聞
 3日正午ごろ、津市久居新町の商業施設「ポルタ久居」の立体駐車場3階で、同市新家町、津税務署職員、吉野浩彰さん(48)運転のワゴン車のハッチが走行中に開き、後部座席から母ひなえさん(82)が乗っていた車椅子ごと車外に転落した。ひなえさんは頭を強く打ち約5時間後に死亡した。県警津南署が、車椅子が固定されていたかなど原因を調べている。
 同署によると、ワゴン車は3列シートで、ハッチを開けて3列目のシートを倒し、車椅子を車に乗り入れる専用のレールを敷いて乗り降りしていた。吉野さんは「ハッチはしっかり閉めたつもりだった」と話しているという。


脳波で伝わる「食べたい」 障害者支援の新システム開発
2010年4月1日 朝日新聞
 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は29日、脳波を計測して512通りの意思伝達を可能にするシステムを開発したと発表した。言葉や動作で意思を伝えられない重度の障害者がパソコン画面上の絵を見た時の脳波を測り、絵の組み合わせで「ウーロン茶を飲みたい」などの意思を伝えられる。10万円以下で2、3年後の実用化を目指している。
 脳波計の大きさは携帯電話程度、重さは24グラムで軽量。8本の電極で計測した脳波を無線でパソコンに送信する。
 システムは、パソコン画面に「移動する」「飲食する」など行動を示す絵が8種類表示され、順番に光る。目的の絵が光った時に大きくなった脳波の動きを脳波計で捕らえて意思を推測する。
 絵は8種類ずつ3階層になっており、例えば「移動する」「洗面所」「歯磨き」と選べば、「洗面所に行って歯を磨きたいです」と音声が流れる仕組みだ。512通りで、基本的な日常の行動を網羅したという。
 産総研の長谷川良平・ニューロテクノロジー研究グループ長は「訓練すれば10秒ほどで意思表示が可能で、精度も90%以上になる。外出にも携帯できる利点も大きい」と話している。


車いすの有無、段差など19項目 障害者が石狩市内の調査マップ作製
(03/31 北海道新聞)
 【石狩】障害者の視点で作られた初の「石狩市バリアフリーマップ」が完成した。障害者が実際に市内の公共施設や商業施設を訪れて調査したもので、合併後初のマップ。調査に当たった障害者は「バリアフリーに関し、市内の施設はまだまだ整備されていない」と話している。
 石狩市が市社会福祉協議会に委託して製作した。市内99の施設が掲載されており、うち主要施設約30カ所を支援員の奥山勲司さん(68)と身体障害者4人が昨年11月から今年2月まで実際に調査した。
 マップは施設ごとの住所、電話番号、休館日、開館時間、写真を掲載。身体障害者専用駐車場の有無、引き戸や自動ドアなど入り口の種類、スロープ、段差、設置トイレの種類、車いすの有無、補助犬同伴の不可、介助サービスなど19項目で表示している。
 車いすで調査した上村聡美さん(43)は「各コミュニティーセンターなどは良かったが、展望台がある公園で車いすで昇れない所もあった。全体としてまだバリアフリー化は進んでいないことが分かった」といい、視覚障害の八島正明さん(59)は「自分一人で動ける所が少ない。特にトイレの位置が分からないのが一番つらい」と話している。
 マップはA4判24ページで4千部作製。市の施設や社会福祉協議会で無料配布している。


人間のiPS細胞、体外培養で遺伝子異常
 人間のiPS細胞(新型万能細胞)を体外で培養し続けると、遺伝子に異常が起きることを、小川誠司・東京大特任准教授らが突き止めた。
 体に移植すると拒絶反応やがんにつながる恐れもあり、再生医療の実現に向けた新たな課題になりそうだ。19日、広島市で開かれる日本再生医療学会で発表する。
 iPS細胞の培養は通常、1~3日ごとにシャーレから一部の細胞を取り出して別のシャーレへ移す「植え継ぎ」を行う。小川准教授らは、京都大や東京大で別々に作製された計42株のiPS細胞の遺伝子を解析。平均20~30回、最短で5回植え継ぎをした12株で一部の遺伝子が増えたり、なくなったりする異常が起きていた。
 人間の体には異常な細胞を取り除く仕組みがあるが、シャーレでは生き残り、増えてしまうらしい。小川准教授は「iPS細胞は何度も作り直したり、凍結保存したりできるので、データを積み重ねれば、より安全なものを選んで使えるようになる」と話している。
(2010年3月11日  読売新聞)


iPSから精子や卵子作製OK…文科省が指針案
 文部科学省の科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会は10日、人間のiPS細胞(新型万能細胞)や胚(はい)性幹細胞(ES細胞)などから精子や卵子を作ることを、研究目的に限って認める指針案をまとめた。
 受精卵の作製は禁止する。近く国の総合科学技術会議に諮問する。
 指針案によると、精子や卵子を作る際には研究の実施機関内で審査を行い、国へ届け出る。もとになる受精卵や細胞の提供者の同意が必要とし、作製後の譲渡は禁止する。
 国内でこれまでに作られたES細胞については、この同意が取られておらず、提供者を特定できないため、用いることができない。
(2010年2月10日  読売新聞)


障害者施設 道が入所者自立支援 定員削減で奨励金交付 受け皿整備条件
(02/06 北海道新聞)
 道は4月からの「北海道障がい者条例」の本格施行に合わせ、道内約200カ所の身体・知的障害者の入所施設の規模を縮小する一方、施設側にグループホーム運営などへの転換を後押しする新規事業を導入する。定員削減数に応じて施設側に奨励金を交付し、約1万2千人の入所施設の定員を1割程度減らす。事業費は総額約10億円。定員削減と障害者の地域での受け皿整備を同時に進める。
 高橋はるみ知事が6日、福祉をテーマに大津市(滋賀県)で開かれている「アメニティー・ネットワーク・フォーラム」で公表する。
 同条例は「障害者が暮らしやすい地域づくり」を実現するのが狙いだが、施設から移行できるよういかに支援するかが課題になっていた。厚生労働省は「都道府県レベルではあまり例が無い取り組み」と評価している。
 新規事業は2010年度から2年間実施。各支庁管内に道と市町村の担当者、福祉関係者らの「協議会」を設け、公募に応じた施設側と共に事業転換計画を作る。それを受けて道が奨励金を交付する。
 奨励金は、入所者を1人削減するごとに約100万円を交付し、施設側はグループホームの運営や、障害者のアパートでの一人暮らしを支援する態勢を構築するなど、入所事業からの転換を進める。全体で約千人を入所施設から地域での生活に移行させる計画だ。
 合わせて、定員削減後の施設は2〜4人部屋を個室化するなど、施設に残る障害者の生活環境改善も進める。


美唄の道立リハビリセンター 11年度に民間移譲
(01/30 北海道新聞)
 道は29日、道立身体障害者リハビリテーションセンター(美唄市)の運営を2011年度当初から民間に移譲する方針を固めた。同センターは60年近い歴史があり、道内のリハビリ施設の草分けだが、近年は年3億円以上の赤字を抱えていた。
 同センターは1952年に札幌市に創設され、65年に美唄に移転した。現在は定員50人に対し、脳性まひなどで身体に障害がある39人が入所、リハビリを続けている。
 道は2日の道議会保健福祉委員会で方針を説明する。今後は施設の運営管理やリハビリの水準を落とさないことを条件に、社会福祉法人などを公募する方針だ。


首を骨折しても奮闘「関取めざす」…三段目琴弥山
 「けがは土俵で治せ」とまで言われる相撲界。力士は皆、何かしらの故障を抱え、土俵に上がっているが、首を骨折後も現役を続ける不屈の男がいる。
 東三段目筆頭の琴弥山(ことみせん)(佐渡ヶ嶽部屋)。島根県出身の26歳だ
 耳元から「バキッ」という音が聞こえた。3年前の春場所前、けいこで頭から当たると、首が大きく右に傾き、激痛に襲われた。直後の診察で骨折がわからず、そのまま場所に出て勝ち越し、初の幕下昇進。だが、痛みは引かず、再度検査を受けると、首の上部の「環椎(かんつい)」という骨が割れていた。医師から「一歩間違えば死んでいた」と言われ、ゾッとした。
 周囲から引退を勧められたが、琴弥山は「関取になるまではやめない」と首を縦に振らなかった。激しいけいこができなくなった分、しこやすり足で補い、頭から当たるのもやめた。師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「自分の体の状態を考えながら、頑張っている」と褒める。
 琴欧洲のようにスピード出世の大関がいる一方、30歳を過ぎて関取になった苦労人もいる佐渡ヶ嶽部屋。入門11年の琴弥山も「ここで、あきらめないことを学んだ」と、夢を追う。(2010年1月18日  読売新聞)


車いすの65歳男性、踏切で電車にはねられ死亡 大阪・阪和線
1月11日 産経新聞
 11日午前10時半ごろ、堺市堺区百舌鳥(もず)夕雲町のJR阪和線・百舌鳥南一踏切で、電動車イスに乗った同区の無職男性(65)が、踏切内で関西空港・和歌山発京橋行きの快速電車にはねられ、全身を強く打って即死した。
 堺署によると、男性は遮断機が下りても線路内に残り、別の男性が助け出そうとしたが応じなかったという。同署で状況を詳しく調べている。
 JR西日本によると、この事故で同線は上下計49本が運休、計32本が最大約1時間半遅れとなり、約1万7千人に影響した。


道内初、障害者の美術館 当麻の閉校した小学校活用
(01/05 北海道新聞)
 【当麻】上川管内当麻町内で、障害者支援施設を運営する社会福祉法人「当麻かたるべの森」(貞森裕一理事長)は、閉校した同町内の小学校校舎を借り、障害者のアート作品を展示する美術館を今年春に開設する。道内初の取り組みで、工房も併設し、障害者の芸術活動の拠点として期待されている。


全支庁に障害者地域委 道、4月設置 虐待・福祉問題に対応
(01/05 北海道新聞)
 道は4月、障害者への差別や虐待、福祉サービスの問題などの訴えを受理し、調査を行う「障がい者が暮らしやすい地域づくり委員会」を、支庁再編後の14総合振興局・振興局に設置する方針を固めた。委員会には障害者も参加し、深刻な事実が確認されれば、加害者側に改善の「指導」を行い、さらに道に「勧告」を出すよう求める権限も持つ。
 地域づくり委員会は昨年3月に制定された「道障がい者条例」の柱となる組織で、設置時期などが未定だった。道によると、同様の組織は千葉県が県庁内1カ所に設けているが、福祉サービスは対象としていない上、複数地域に設けるのは、都道府県では道が初めて。




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