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ボイラーゲーのシステム案その1(00.03.06)

 これを書いている3月6日現在、期待を下回っているというべきか、予想通りというべきか、あまり 署名が集まっておりません。
 これについては、当ボイラー室が自他共に認めるマイナーサイトであることも原因の一つですが、 それ以上に「ボイラー業務をゲーム化すると言っても、具体的にどんなゲームになるのか想像できない」 という見方をされる方が多いということがあると思います。
 実際にそのような意見が寄せられてからそのことに気づくあたり、私は相変わらず迂闊な男だと再認識 しました。
 そこで急遽、私が考えたボイラーゲーの具体的なシステムを提案していくコーナーを設けた次第です。



まず、ボイラーとは?

 ゲームシステムの提案に入る前に、ボイラーそのものについても触れておきましょう。

 ボイラーとは、「燃料を燃やして得られる火気エネルギーによって容器内の水を加熱し、必要とする 蒸気または温水をつくる装置」と、ボイラー技師試験のテキストに書いてあります。私はこのコーナー を書くために、わざわざこのテキストを再度購入しました。すでに2級ボイラー技師の資格を持っている というのに、わざわざこんなコーナーのために。バカ過ぎです。

 まあそんな個人的な恨みつらみはどうでもいいとして、要するにボイラーとは、風呂場のシャワーから 出る温水を作ったり、学校や病院などの各部屋の暖房用のスチーム管に送る蒸気を作ったりするための装置です。
 広義には、一般家庭に置いてあるようなガス湯沸し器もボイラーのようなものですし、蒸気船や蒸気機関車の 動力部、あるいは火力発電所や原子力発電所なんかもボイラーであると言えるかもしれません。

 というわけで、かなり地味な縁の下の力持ち的な装置なのでゲームの題材としてはなかなかイメージしにくい というのはあると思います。
 タイトーの「電車でGO!」では鉄道ファンの人気が集まりましたが、ボイラーゲー の場合、世の中にボイラーファンなどという人種がいるとはとても考えられません。強いてボイラーゲーに 手を出しそうな人をあげるなら、本職のボイラーマンか、工業高校の機械科の生徒ぐらいでしょう。
 しかし、だからこそゲーム化した際には筐体のインパクトは他に類を見ないものになると思います。 今のアーケードゲームは多少奇をてらったところでインパクトは得られません。ボイラーゲーの専用コントローラー 「バルコン」に迫るインパクトを持ったインターフェイスは、そうはないでしょう。最初の1コインを プレイヤーに投入させるには、インパクトこそが最も重要なのです!

 まあ、それでも日陰の存在であることには変わりないボイラーですが、小説や映画などでは出番が ないわけではありません。映画やその原作小説の「シャイニング」や、ゲームでは「弟切草」などが有名どころですね。
 しかし、これらの作品のように「人里離れたホテルや邸宅が舞台」という設定の中では、ボイラーは必ず 「物語のクライマックスで火災を発生させる装置」として登場するのですが。




「面白さ」の構成要素

 前置きが長くなりましたので、そろそろゲームシステムの提案に入りたいと思います。

 まず考えなくてはならないのは、人間にゲームを「面白い」と思わせるための要素は何か?ということです。
 どういう感覚を持ったときに、人はそのゲームを「面白い」と思うのでしょうか?
 まず、「爽快感」「達成感」「安堵感」などがあると思います。そして、それを引き出すためには適度な「危機感」、 あるいは「悔しさ」などが必要です。
 例えば、シューティングゲームで敵の激しい弾幕が迫ってきたときの「危機感」、それを潜り抜けたときの 「爽快感」「安堵感」などは、ゲームをやっている人なら誰しも感じることだと思います。あるいは敵の弾幕で やられてしまったとしても、「もう1回やったら抜けられるのではないか?」と思わせることができれば、 プレイヤーは「悔しい」と考えます。そしてその分、弾幕を抜けられたときの「達成感」は大きくなります。
 ここで言いたいのは、人間にゲームを「面白い」と思わせるために手っ取り早いのは、 「目に見えて危険な状態に追い込むこと(ただし活路も目に見えること)」だということです。

 具体的なゲームシステムについてはまだ考えていないのですが、とりあえず「危険な状態に追い込む」ことを ここでは考えてみたいと思います。
 はっきり言って、最初から「ボイラーがどんな状態になったら危険なのか、どう対処すればいいのか」という ことを知識がない人に理解させることは難しいと思います。いきなり圧力計の針が異常な値を示していたとしても、 普通の人には何がどうなっているのか分かりません。
 そこで、私は考えました。誰にでも「危険な状態」だと嫌でも認識させる方法を。

 それは、「バルコンを熱くする」ことです。コントローラーに電熱コイルか何かを仕込んで、危険な状態に なったらそれをまさしく手に取るように感じることができるという考えです。
 バルコンが熱くなると、とても片手だけではプレイできないため、熱さを我慢しながら両手で代わる代わる バルコンをひねることになるでしょう。まさに危機的状態です。
 こうなると、プレイヤーは手袋を持参してプレイするようになるでしょう。もちろん、軍手以外は不許可です。 ボイラーゲーのプレイヤーは、いつでもどこでも「マイ軍手」を持ち歩くようになるのです。
 これを思いついたときは、まさに「かつてないアイディアだ!」と思い自画自賛しました。

 しかし、当然のことながらこれは極めて危険です。まず、バルコンの温度がプレイが終わっても なかなか下がらない場合が考えられます。次のプレイヤーがうっかり素手でプレイしようものなら、 直ちに火傷を負うでしょう。そうでなくても、長時間のプレイでは低温火傷を起こす可能性があります。
 もし火傷を負ったプレイヤーに訴えられた場合、メーカーは確実に敗訴します。この案は絶対に やめた方が良いでしょう。

 今回は使えないアイディアでしたが、次回はもう少し真面目にゲームシステムを考察していきたいと思います。




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