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ボイラーゲーのシステム案その2(00.03.13)

 このコーナーも2回目となるわけですが、前回は専門用語などを多用すると普通の人には 理解不能となってしまうことを危惧して、どちらかというと単なる読みものに近いノリで 書いてみました。
 しかし、やはりそれではボイラーというものをある程度理解している人でなければ ゲーム化された場合の内容が想像できない場合が多いようです。それでは、このコーナーの目的を 果たすことは出来ません。

 私が先日購入してきた2級ボイラー技師のテキストを読んでいると、ボイラーを扱う際に覚えなくては ならないことの多さに工業高校時代の嫌な記憶を思い出してしまうのですが、同時にかなりゲームに 向いている題材だということも分かります。正直言って、実際のボイラーに忠実に作っただけでも まったく問題なくゲーム化できそうな気がします。
 そこで今回は、多少読みものとしての面白さを犠牲にしても「ボイラーとはこういうものだ」ということを 皆様に分かっていただくために、専門用語連発でボイラーの運転操作がどういうものかを説明 していきたいと思います。

 今回の狙いはボイラーを扱う際の難しさ、言いかえると「ゲーム性」をある程度分かっていただくこと ですので、ボイラーに興味がない人にはつまらない内容になると思われます。しかし、そのような方にも 専門用語の羅列を眺めていただいて、「なるほど、よく分からんけどゲームにはできそうだ」ということを、 感覚としてなんとなくでも掴んでもらえたら幸いです。




ボイラーの取り扱い

 サブタイトルは、まんまボイラー技師のテキストからの引用です。そんなことはどうでもいいですね。 本題に入りましょう。

 通常、ボイラーを取り扱う仕事はボイラーに異常が発生しない限りはゲーム性など微塵もありません。 点検、整備、清掃など、地味でゲームにはできなさそうなことばかりです。逆に言えば、「異常が発生した場合」 に初めてゲーム性がクローズアップされることになります。
 したがって、ゲームのシチュエーションとしては、必ず「ボイラーに異常が発生したことが確認された状況から スタートする」と考えてよいでしょう。
 では、ボイラーに起こる異常にはどのようなものがあるのでしょうか。

 異常にはさまざまなものがありますが、まずはボイラーの水位の異常低下について説明します。
 ボイラーマンにとって、ボイラーの水位を監視し、維持することは重要な役目です。ボイラーの水位を維持 するための基準は「安全低水面」と呼ばれていますが、水位がこの安全低水面を下回ると、やかんでいう ところの「空焚き」に近い状態になり、ボイラー内の温度は上昇していきます。ボイラー用鋼材は、 温度の上昇とともに強度が低下していきます。ボイラーは、常に内部で発生する蒸気の圧力に耐えています。 ボイラー用鋼材の強度が内部の圧力に耐えられなくなったとき、何が起こるのかは明白です。

 そう考えると、ボイラーの水位が低下した場合は給水を行えばよいということになりますが、 実際にはそう単純なものではありません。水位の低下には、さまざまな原因があるからです。
 ボイラー技師のテキストには、水位の低下の原因として

・水位の監視の不良
・水面計の機能の不良
・ボイラー水の漏れ
・蒸気の大量消費
・自動給水装置、低水位遮断器の作動不良
・給水不能

などがあると書かれています。
 したがって、給水を行う前に低水位の原因を究明しなくてはならないのです。もし低水位の原因が 「水面計の機能の不良」であった場合、実際には水位には異常がないことになります。 それを究明せずに給水を行ってしまったのでは、今度は水位の異常な上昇を引き起こすことになります。
 ゆえに、慌てて異常に対処しようとする前に原因として考えられる項目をチェックしていかなくてはなりません。 ボイラーの異常に対処するには、冷静な判断力が必要なのです。
 このことからも、ボイラーそのものが持つ「ゲーム性」というものが理解していただけると 思います。

 もちろん、水位の管理は一つの例に過ぎません。他にも、圧力の調節や安全弁の取り扱い、 かまなりやウォーターハンマーに対する注意など、監視や管理が必要なものは数え上げたらキリがありません。
 これらを一つ一つ説明していると、ボイラー技師のテキストと同じになってしまいますし、 私自身もそれを説明するために全て勉強し直さなくてはならなくなってしまうので、今回は具体的に説明するのは 「水位の管理」だけに留めておきたいと思います。
 と言っても、水位の管理の重要性とゲーム性を説明しただけで私は疲れ果ててしまったので、 もうこんな文章は書きたくありませんが。

 それ以前に、こんなことを一所懸命書いたところで本当に署名が集まるんでしょうか。




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