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DDRステップアップ講座(5)

彼はなぜ回るのか

 彼はなぜ回るのか。

 ステップアップ講座最終回は何やら哲学的で意味ありげなタイトルだが、それほど大そうなものではない。(笑)

 実は最初は単純に回転講座、ということで「回り方の解説」をするつもりだったのだが、回り方を説明 するには文章だけでは解りづらく、かといって図を用いて説明するのは今までテキストだけでやってきたという 自尊心が許さない(ただ単に面倒、というのもあるのだが)上に、回転講座などは探せば他のDDR系サイト でもいくらでも目にすることが出来てしまう。
 回転に関しては、今さら私が解説するようなことなどほとんどなく、内容的にオリジナリティを持った ものを書き上げるのは極めて難しい。
 実は、この講座は今回の最終回を前にしてしばらく更新が止まっていたのだが、それは以上のようなことで 悩んでいた、というのが理由の一つである。もちろん、その他の理由の8割がたは私の怠慢によるものであることは潔く 認めよう。(笑)
 そこで、回転の実践理論などは極力簡略化して、あくまでも回転にまつわる読みものとして徹しようということに したのである。

 しかしそれでも、多少なりとも回転するためのコツ、というものを解説しなくては始まらない。
 まずは私が掴んだDDRにおける回転のコツを説明しよう。とりあえず右パネルを左足で、左パネルを右足で 踏んでみる。すると、体の向きは自然に後ろ向きに近い形になるはずだ。後は、直前に見たシーケンスの記憶を 頼りにして、回転しつつ元の向きに戻れば良い。お解りいただけただろうか。





 もしかすると、あまりにも簡略化しすぎて解りづらかっただろうか?(^^; しかし、テキストのみによる 解説ではこれ以上説明してもさらに解りづらくなるだけだと思うので、問答無用で話を進めていきたい。

 実は、先に解説したような回り方は両足を交互に使用する「交互踏み」を心がけている人なら 難なくできる、というよりもそういう人はごく自然に普段の踏み方に回転を取り入れていたりする。
 有名なところでは、マニパラMAXの通称「滝」と呼ばれる、8小節に及ぶ連続8分踏み地帯がそうだ。 ここは、全て交互踏みで踏むためには途中で回転を入れなくてはならないのである。
 もちろん、こんなものはパターンを完全に覚えなくては回転しながら踏めるようなものではないのだが、 ここまで極端なものでなくてもアナザーのバタフライやDUB I DUB(以下ドゥビ)では、交互踏みで通そうとすると 回らざるを得ない配置になっているために、普段は回らなくてもこういった曲では回っている 人が多い。
 こういった、「回って踏むことが前提になっているシーケンス」で回っている場合は、今となっては 珍しくもなんともないためにパフォーマンスでもなんでもないと捉えられている。彼らに、「なぜ回るのか」 と聴いても「踏みやすいから」程度の答えしか返ってこないであろう。

 しかし、中には普通では回らないような個所で回りまくる「回転を楽しむ人種」という人々も存在する。 私は、彼らを「回り屋」と呼んでいる。というか、私自身も意味もなく回りまくったりしているのだが。(笑)
 私は一時期、アナザーのドゥビの回転にハマって、曲中に30回転以上していたことがあった。 そんな私を見た人から、「どうしてそんなに回るんですか」などとたまに聴かれたりすることがある。 そういう場合は「普通に踏んでいてもつまらないから」とか答えていたりするのだが、今回の講座を書くに あたってもうちょっと深く考えてみることにした。
 ここまで来て、やっとタイトル通りの話題に辿りついたというべきか(^^;

 私は、自分ではあまりDDRのパフォーマンスはやろうとは思わない。性格的にも向いていないし、 あまりサマにならないことは自覚しているからである。したがって、私の回転はパフォーマンスで やっているのではなく、ただ単に回りたくて回っているのである。
 感覚としては、普通に踏んでいて確実にクリアできるようになってしまったので、さらなる高難度を求めて ヒドゥンモードやシャッフルモードでプレイするのに近いものがある。ローリングモードとでも言おうか。
 だから、私の場合は回っているうちに閉店することも多い。(笑) 根本的に、人に見てもらいたくて 回っているわけではないのである。

 回転を始めたことによるメリットは、ちゃんと音を聴きながら踏むようになった、ということだろうか。 何しろ回っている間は当然画面を見ていないので、音と記憶だけが頼りなのである。このおかげで、 普通に画面を見ながら踏んでいるときでも、画面上のシーケンスに頼らずにキチンとリズムを意識して 踏めるようになったと思う。

 DDRも、すでに発売からかなりの時間が経過しているので、「そろそろ飽きた」という声を聞くことも 多くなった。しかし、そう言っている人たちのプレイを見ていても、大抵はまだまだ遊び尽くしたという感が あるとは思えないことが多い。
 DDRというゲームは特にパフォーマンスに走らなくても、 自分たちで遊び方を考えれば末永く遊べるゲームであるはずだ。それは回転に限ったことではない。ただ、 最も簡単な遊び方の工夫としてはやはり回転が上げられるのではないかと思う。
「回り屋」として、このテキストを読んで回転の楽しさを知った人が一人でもいたら、私は幸せだ。



終わり

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