ボイラー室へ

DDRコーナートップページへ

DDR役立たずコラム

『ガサラキ』ゲーム化熱望!

 突然ではあるが、私はかねてより『ガサラキ』というロボットアニメのゲーム化を熱望 しているのである。
 と言っても、普通ならロボットアニメをゲーム化するというと、ロボットを操作して戦闘を 行うアクションゲーム、あるいは戦略シミュレーションゲームを思い浮かべることと思う。
 しかし、私が熱望しているのはそのようなありきたりなゲームなどではない。DDRと同じ ダンスゲームとして、『ガサラキ』をゲーム化して欲しいのである。

 ガサラキという作品をご存知ない方のために、簡単に説明しておこう。
 このアニメは1998年10月から翌年3月に渡って日曜朝9時30分から放映されていたロボットアニメである。
 舞台は近未来で、リアリティを重視した戦闘シーンや現実の世界情勢をモチーフにした世界背景 の描写などあまりにもマニアックな内容に加えて、中盤以降は右翼的思想を持った危険人物が作品内で 台頭するという、とても日曜の朝というお子様向け時間帯にふさわしいアニメとは言えない番組だった。
 驚くべきことに、ガサラキの前番組が魔法少女ものである『ファンシーララ』であったという事実も 付け加えておこう。

 このガサラキという作品の主人公は『嵬』と呼ばれる特殊な能力を持っている人物なのだが、この能力は 極度の緊張状態になると発揮されるのである。この緊張状態のバロメーターは、作品内では主に心拍数で 表されている。
 この緊張状態になる状況というのは、作中ではほとんどがTAによる戦闘を行っているシーンだったのだが、 主人公は戦闘以外でも日本の古典芸能である『能』を舞うことによって、その緊張状態を自ら作り出すことが できるのである。

 ここにきてようやく話が繋がったが、厳密には私が望んでいるガサラキのゲームはいわゆる『ダンスゲー』 ではない。いうなれば、『能ゲー』とでもいうべきものなのである。

 このことを思いついたときに私が真っ先に考えたこのゲームのオリジナル要素が、『心拍数』をゲーム要素に 取り入れることである。
 人間の心拍音はガサラキという作品の象徴ともいうべき重要な要素なのだが、当然これをゲーム化する際にも 重要視しなくてはお話にならないだろう。

 私が考えたゲーム版ガサラキのシステムは、DDRのように矢印の通りにパネルを踏む他に、ステージ 終了時に心拍数の上昇率が一定レベルに達していないとクリアできないというものである。
 つまり、簡単な曲や踏み慣れた曲をプレイする際でも、心拍数を上げるためにオーバーアクションを 要求されるのである。しかし、下手なオーバーアクションをしてしまうと『無駄な動きを極力排除した』 能楽のイメージにはそぐわないものになってしまうので、この辺がこの能ゲーの難しいところである。

 もちろん、プレイヤーの心拍音は常に筐体にフィードバックされて大音量で鳴り響き、ゲーム画面には 心電図が表示される。これだけでもプレイヤーの緊張感は増すこと間違いなしである。

 最大の問題は、どうやってプレイヤーの心拍数をモニターするか、ということであろう。まさか胸に 聴診器を固定した状態でプレイするわけにはいかない。かといって、プレイヤーに物理的な接触なしで 心拍数をモニターすることはおそらく技術的に無理なのではないだろうか。

 一応現実的な案として、リストバンドを装着して脈拍をモニターするという方法を考えてみた。
 これならばアーケードゲームとしての使用に耐えられるかもしれないと思ったのだが、そうなると 当然別の問題が浮上する。アーケードゲームということは、当然盗難防止のためにリストバンドと筐体を 有線で繋がざるを得ないわけだが、そうなると動きの自由度が制限されてしまう。要するに、邪魔に なってしまうのである。

 この問題はかなり悩んだのだが、私は発想の転換を試みた。有線の『リストバンド』だから邪魔なのである。 リストバンドは、本来能楽には全く不要のものである。ならば、能楽に必要な小道具に形を変えてしまえば 必然性が生まれ、邪魔だと感じなくなるのではないか?

 とりあえず考えられるのは、扇子である。ガサラキ第1話でも、主人公は扇子を持って能を舞っていた。 これならば、ただのリストバンドよりは必要性が感じられるのではないだろうか。
 もっとも、扇子の形状では脈拍を計ることはできないので、実際にはやはり扇子とリストバンドが一体に なったようなものになると思われる。以前として邪魔なことには変わりないのだが、心拍数をモニターしない ガサラキなどガサラキではないと私には思えるので、致し方のないところである。

 とりあえず、私としてはぜひともコナミに版権を買っていただいてガサラキをゲーム化していただき、 『餓沙羅の舞』を踏んでみたいのだが。
 間違いなく売れないので、実現はあり得ないであろう。以上。



次のコラムへ

DDRコーナートップページへ

ボイラー室へ