次へ今現在、ゲームセンターで最もインカムを稼いでいると思われるDDR。 普段ゲームセンターでゲームをやらない人でも、初めてその姿を目の当たりにした ときは、思わずその場に立ち止まってギャラリーと化してしまうほどの強烈な インパクトを放っている。私も、初めて実物を見たときは「アーケードゲームの歴史 の転換期を目撃した」と思ってしまうほどの衝撃を受けた。
この時点で「面白そうだからやってみたい」と思う人も少なからずいるだろうが、 実際のところは恥ずかしさに尻込みしてしまい、なかなか初プレイにこぎつけることが できない人もまたかなりの数に上ることだろう。私自身も最初は見ているだけで、なかなかやってみようという勇気が湧かずに 「もう少し人が少ないときを狙ってみよう」と思って夜中にゲームセンターに出かけたことも あったのだが、夜中だとかえってレベルの高いプレイヤーしか残っていないために、 すごすごと退散してしまったことがあった。(笑)
実はDDRで一番難しいのは、マニパラマックスをクリアすることでも1曲中に10回転以上 することでも背面(画面に背中を向けてプレイすること)で全繋ぎをすることでもなく、 「ただ一人、孤独な状況で初プレイにこぎつけること」なのである。従って、ここでは まずDDRというゲームをその身で体験するまでの心構えについて書いていきたいと思う。ゲーマーという人種は、運動神経にコンプレックスを持っている人が比較的多いように 思う。「運動が苦手なので、DDRには向いていないだろう」と考えてプレイを控えている 人もけっこういるのではないだろうか。ここを読んでいる人で、運動神経にある程度自信がある人なら とっくの昔にDDRを始めてしまってしまっている人が多いと思うが、そういう人でも一応 我慢して読んでいただきたい。(^^;
さて、運動神経が鈍い人というのは一般的に、学校の体育の授業などであまり良い思い出が ないために進んで人前で運動をしたがらない傾向がある。まあ、それはそれで仕方がないことである。
励ましになるかどうかは分からないが、かく言う私もかなりの運動音痴で、スキーの授業 (北海道なので)のときなどは「車庫が雪で埋まっているので、スキー板が取り出せない」などと 言い訳して、授業をボイコットしたこともあった。
他にも、バレーボールでサーブは入らないし、マラソン大会はほとんど歩いてるし、当然 泳げないしで、社会人になって何が良かったかというと「もう体育の授業はない! ざまあみろ!」 と叫んでしまってもいいぐらいだ。(笑)しかし、そんな私でもDDRを始めて数ヶ月でマニパラをクリアできるようになってしまった。 無論、そこまで行くのに相当な努力は必要だが、DDRの上級者は全員が全員、運動神経が極度に 発達しているわけではないのである。
まあ、たまに、「こいつは変態だ」と言わざるを得ないような人物を見かけることもあるが。(笑)
運動神経に自信がない人でも、希望を持ってプレイしていただきたい。とはいえ、DDR未経験者が実際にあの筐体と対峙するのは、相当なプレッシャーである。 特に人気があるゲームなので、プレイヤーが入れ替わり立ち替わりプレイするために、 恥ずかしがり屋な人ならプレイするタイミングを逸してしまうというのもよく見る光景だ。
カップルで、もしくは、友人と一緒に初プレイ、というのもまたよく見る光景だが、 DDRをやっているような知り合いがいない、ということもあるだろう。
しかし、いつまでもギャラリーに徹していても何も始まらない。ここはとりあえず、 DDRを実際にプレイする前に誰もがやらねばならないことをやってみるのである。 DDRとは無関係の出来事だ、と考えてしまえば少しは気も楽になるだろう。 この行為を実行することができれば、初プレイ達成は目前である。その行為とは、「おもむろに筐体に向かって歩いて行き、財布を取り出す」
何も、DDRをやれと言っているのではない。まずは、何も考えずにこの行為を実行 してみよう。
すると、どのようなことになるか。ここまで来て筐体に硬貨を投入しないで引き返したのでは、 周辺から「挙動不審な人物」というレッテルが貼られることは必至である。自分の名誉のためにも、 ここはおとなしく筐体にプレイ料金を投入するのが得策だ。間違っても、「100円玉がなかったので、 両替に走るフリをする」などという逃げの行為に走ってはならない。
あとは、その人差し指に満身の力を込めてスタートボタンを押してしまえば、成り行き上DDR 初プレイは達成である。おめでとう。(そうか?)