首デバイスへあなたがテレビを見ていると、突然画像が乱れてしまいました。このテレビは古いテレビで、 ときどき調子が悪くなるのです。そんなとき、あなたはどうしますか? おそらく、とりあえ ずはテレビを叩いてみるのではないでしょうか。場合によっては、テレビを揺すってみる人も いるかもしれません。
別に、そういった行為はテレビに良くないなどと、ここでは言うつもりはありません。むし ろ、それは人間として当然とも言える行為であり、機械と人間の暖かい接点が垣間見える瞬間で もあります。
私はこのテレビを叩く、揺すると言う行為は、実は非常に原始的な、機械と人間を結ぶインタ ーフェイスのようなものだったのではないかと考えました。つまり、これを発展させれば人間に とって極めて直感的に扱えるデバイスになりうるのではないでしょうか。
「モニターデバイス」は、そのようなコンセプトを基に考案されました。
構造はシンプル・イズ・ベストに
モニターデバイスの構造は至ってシンプルです。モニターの底にキャスターを取り付け、 マウスのようにポインティングデバイスとしての機構を組み込むのです。
そしてクリック、これはもう衝撃を感知するセンサーを取り付けて、モニターに衝撃が 加えられるとクリックされるようにするしかありません。
簡単に言うと、モニターとマウスが一体となったようなデバイスです。このモニターデバイスを使っている様子は、あえて説明するまでもなく容易に想像でき るでしょう。つまり、両手でモニターを揺さぶりながら、クリックが必要なときにはモニ ターをバンバン叩くという、実に微笑ましい光景がありありとあなたの脳裏に浮かぶはず です。
付け加えるならドラッグですが、ドラッグをするときのイメージとしては、モニター を上から押さえつけながら、グリグリとこすり付けるように操作する、といった感じでしょ うか。当然、モニターデバイスは四六時中叩かれ続けるわけですから、それに耐えうる耐久性 が要求されます。さらに、叩く感触も重要です。普通のパソコンのモニターのようなプラス チックの素材では、適度な弾性がないために叩いた手に不快感が残るでしょう。
ここは、昔のテレビに多く見られた、木目を基調とした日本的なデザインのモニターを 採用したいところです。昔の、画像がすぐに乱れる古めかしいテレビを懐かしんで、安心 してモニターを叩くことができるでしょう。最近のプラスチック製とは、音が違います。このように極めて直感的でノスタルジックな操作感覚が味わえるモニターデバイス、構造も シンプルなので、技術的にも充分に自主製作が可能です。あなたもモニターデバイスを製作し て、懐かしい操作感覚を楽しんでみませんか。