3.チューンナップ&ワクシング・テクニック


(4)グリップワックスの選択

 グライドワックスの選択を失敗しても、もちろんタイムは悪いでしょうが、基本的に滑るワックスですので、そこそこ滑走します。それに対し、グリップワックス選択の失敗は、深刻です。グリップとグライドのバランスが崩れると、キックがスリップしたり、反対に滑走性が失われたりすることもあります。そうなると体力ばかり消耗してしまいます。
 初めのうちは、幅広い適用範囲に合ったラインナップを提供しているメーカ1社について、徹底的に試すのが良いとされています。以下に代表的なワックスメーカから提供されているワックスチャート(=雪・気温、湿度、雪質ごとの最適ワックス)を中心に紹介します。
 グリップワックスには、ハード(固形)とよりグリップ力の強いクリスター(練り)の2種類があります。どちらを選ぶかは、まず雪の状態を理解しなければなりません。気温が低く降り積もったばかりの雪は、結晶の角が剣山のように刺さりやすい状態になっています。それが時間とともに変化する天候の中で、雪の結晶は徐々に崩れていきます。結晶の角が取れ、さらに気温が上昇すると湿気を帯びた状態になります。その後、溶解、氷結を繰り返すとザラメ状へと変化します。雪の結晶の角がワックスに刺さる程度に残っている時はハードワックスを、結晶の角が取れ(=結晶が崩れ)水分を多く含んでいたり、ザラメ状の時にはクリスターを選びます。また撥水性に優れたフッ素ワックスをラインナップしているメーカもあります。
 グリップ力の強いクリスターを塗る範囲は、ハードの範囲より5〜10cm程度狭くなります(詳細はこちら)。

  a.
SWIXカタログ
  b.
TOKO
  c.HOLMENKOL

  d.BRIKO

  e.RODE
  f.STAR

 より詳しい情報(ワックスメーカのホームページ)
   SWIX  TOKO  HOLMENKOL  
BRIKO  RODE  STAR  START


(2005年 1月 29日 (土)更新)
「BACK」はブラウザの履歴で戻ります。