はこだて歴史物語
 
先史時代の函館 【はこだて歴史物語】
函館市内で確認されている先史時代の遺跡は約300か所あり、9割以上が縄文時代の遺跡です。
最も古い遺跡は約1万3,000年前の旧石器時代末期のものです。

【代表的な遺跡群】 【発見された集落跡・遺物など】
函館空港遺跡群
  【中野A遺跡】 縄文早期の集落跡
貝殻文尖底土器
  【中野B遺跡】 縄文早期の集落跡
住居跡は600件を超える
南茅部縄文遺跡群…北海道遺産「内浦湾沿岸の縄文遺跡群」
【大船遺跡】 縄文中期を主体とした集落跡
大型の竪穴住居跡(深さ2m、直径10m)
【垣ノ島遺跡】 縄文早期〜晩期の遺跡
足形付土版
馬蹄形盛土遺構(高さ2m、長さ120m、幅96m)
世界最古の漆製品(約9,000年前)
※盛土遺構…道具や動物の魂を送る祭祀的な場所と考えられている
 
【縄文時代の交易品】ヒスイ、黒曜石などが発見

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国宝「中空土偶」 【はこだて歴史物語】
中空土偶は、1975年(昭和50)8月、旧南茅部町の町民、小板アエさんが農作業中に偶然発見しました。 中が空洞になっているため、「中空土偶」と呼ばれているこの土偶は、約3,500年前の縄文時代後期に作られたと推定されていますが、用途などについて、正確なことはわかっていません。

中空土偶としては国内最大。両手がなくなっている他は、ほぼ完全な形で表面の模様もはっきりしています。発見された町の名にちなんで、「茅空(かっくう)」という愛称で呼ばれています。

1975年(昭和54)、国の重要文化財の指定を経て、2007年(平成19)国宝に指定されています。
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中世和人豪族の拠点・志苔館跡 【はこだて歴史物語】
四方に土塁が巡らされた方形の館跡で、1934年(昭和9)、国の史跡に指定されています。
また、北海道最古の文献であり、15世紀以降の出来事を記した松前藩の『新羅之記録』にも、道南十二館のひとつとして記録されています。

【中世の交易】
南北朝時代の書物『庭訓往来』には、宇賀昆布に関する記録があり、志苔館を含む海岸一帯の主産物であったものと考えられています。

志苔館跡
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松前藩と北前船 【はこだて歴史物語】
【松前藩の交易拠点】
18世紀半ばに松前藩は、松前・江差・箱館(=松前三港)に沖之口番所(のちに沖之口役所に改称)を置き、税金の徴収などを行いました。
当時の沖之口番所は、現在の函館市臨海研究所に位置していました。

【北前船の進出】
船頭が船荷を自由に売買できる権限を持つ「北前船」の入港増加に伴い、箱館は日本海海運の重要拠点となりました。